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年末年始に読みたい『赤めだか』

いよいよ今年も終わり。お正月の読書に、落語を題材にした一冊なんていかがですか? 赤穂浪士の話も出てきます。2008年の話題作、『赤めだか』をどうぞ。

石井 千湖

執筆者:石井 千湖

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いよいよ今年も終わり。お正月の読書に、落語を題材にした一冊なんていかがですか? 赤穂浪士の話も出てきます。2008年の話題作、『赤めだか』をどうぞ。

立川談春『赤めだか』

赤めだか
<DATA>タイトル:『赤めだか』出版社:扶桑社著者:立川談春価格:1,400円(税込)
『赤めだか』は、古典落語の名手として知られる立川談春が噺家人生を振り返って書いた自伝であり、青春小説としても読める1冊です。

談春が落語に魅入られたのは、中学を卒業する直前、初めて立川談志の漫談を聴いたとき。談志は赤穂浪士の話をします。四十七士以外にも、赤穂藩の家来はたくさんいた。敵討ちをしなかったことで、後々つらい思いをしたはずだと。

落語はね、この逃げちゃった奴等が主人公なんだ。(中略)客席にいる周りの大人をよく見てみろ。昼間からこんなところで油を売ってるなんてロクなもんじゃねェヨ。でもな努力して皆偉くなるんなら誰も苦労はしない。努力したけど偉くならないから寄席に来てるんだ。『落語とは人間の業の肯定である』。よく覚えときな

その言葉が忘れられなかった少年は親の反対を押し切って高校を中退し、立川門下に入ります。ところが、そこはとんでもない世界だったのです。

タイトルの由来にもなっている「赤めだか」事件とは?

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