文芸書第1位:東野圭吾『流星の絆』
<DATA>タイトル:『流星の絆』出版社:講談社著者:東野圭吾価格:1,785円(税込) |
横須賀の洋食屋「アリアケ」の店主夫妻が殺された。夫妻の子どもである、功一、泰輔、静奈の兄妹は、両親に内緒で流星群を見に行っており、死体の第一発見者になった。事件当夜、店を逃げるように出て行く男を泰輔だけが目撃していたが、警察の懸命な捜査にもかかわらず犯人は逮捕されなかった。
それから14年後。3人は詐欺師になっている。静奈の美貌を利用し、男に架空の金融商品を買わせたりして金をとるのだ。次で廃業したいという功一は、今までにない大物ターゲットを選ぶ。レストラン「とがみ亭」チェーンの御曹司・戸神行成。静奈はまんまと彼に取り入ることに成功するが、泰輔は行成の父を見て驚愕する。それは忘れもしない、両親が殺された夜に見た男だったのだ――。
「アリアケ」オリジナルのハヤシライスと事件のかかわり、幼くして両親を失い、生きるために人を騙すことを生業にした3兄妹の復讐劇の行方が読みどころ。ある程度、ミステリーを読みなれている人にとっては、真相はやや意外性に欠ける。東野作品には珍しく、明るい読後感が人気の秘けつだろうか。
2位以下のランキングははこちら↓↓↓をご参照下さい。
・2008年 上半期ベストセラー 単行本・文芸
☆アンケートにご協力をお願いします!
「話題の本」のメルマガを、より読者のニーズに合った情報をお届けするメディアに変えていきたいと思っています。よろしかったら、アンケートにご協力くださいませ。
→「「話題の本」メルマガで知りたい情報は?」
【ガイドの日記】
・「石井千湖日録」…最近気になる新刊、積読、読了本など紹介しています。