前月のベストセラーの中から1冊選び、あとづけでゴタクを並べてみるシリーズ。今回は夏休みということで、子どもの本をピックアップ。6月の児童書ランキングで、第6弾が1位に。累計50万部を突破したという人気シリーズ『黒魔女さんが通る!!』。イマドキの子どもはどんな本が好きなのか? 読んでみた。
※月間ベストセラーのデータはこちらを参照しました。

読者参加型の魔女っ子物語石崎洋司『黒魔女さんが通る!!』

黒魔女さんが通る!!PART6
50万部を突破した人気シリーズのPART6。遠足に行けば妖しい家に閉じ込められ、授業参観ではゴスロリ姿で悪魔退治。そしてスポーツ万能の転校生を迎えた運動会でも何かが起こる!
主人公は、小学5年生のチョコこと黒鳥千代子。オカルトマニアの彼女はクラスメイトに頼まれて、キューピットさん(こっくりさんみたいなやつ)を呼び出す。ところが、鼻づまりだったせいで黒魔女の“ギュービッドさん”を呼び出してしまった。ギュービッドさんはその日以来、チョコを立派な黒魔女に育てるべく、訓練を始めるのだが……。

子どもが特殊な能力を持つ者と同居し、成長していくという設定自体は『ドラえもん』の昔からあるが、黒魔女教育が朝のベッドメイキングや部屋の掃除から始まるところがユニーク。ものぐさなチョコと口うるさいギュービッドさんの師弟コンビ、ジコチューで派手好きの幼なじみメグなど、レギュラーのキャラも立っている。

ファッションにも注目。毎回、流行のアイテムを身につけて登場するメグや、ふだんはTシャツにオーバーオールだが黒魔女修業のときはゴスロリファッションになるチョコなど、おしゃれに興味津々の女の子にはたまらない。藤田香の絵は“大きいお兄さん”にもウケそう。

それから、読者がつくったキャラクターが採用されるというシステムもおもしろい。自分のキャラが、物語の中で動く。子どもたちはワクワクするにちがいない。一見、読者にアイデアをもらうなんてラクそう~と思うかもしれないが、作者はたいへんだ。読者がつくったキャラをぞんざいには扱えないから。新キャラを一気に出したPART6の第1話など、苦労がしのばれる。

公式サイトでは、シリーズのキャラクターをつかって読者が物語をつくる小説教室も開催。魅力的なキャラクター+読者参加型の展開が人気の秘けつといえそうだ。

<DATA>
タイトル:『黒魔女さんが通る!!』
出版社:講談社
著者:石崎洋司(文)/藤田香(イラスト)
価格:PART1~4 各609円(税込)
   PART5~6 各651円(税込)

【関連リンク】
黒魔女さんが通る!!のお部屋…講談社青い鳥文庫のサイト内にある『黒魔女さんが通る!!』のページ。新キャラ&魔法の募集やQ&A、小説教室など。



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