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読んだ気になるビジネス書 『ゲーム理論トレーニング』(2ページ目)

仕事も、投資も、恋愛も、政治もゲーム!? 相手の優位に立つための「策略の弄し方」を化学的に追求した「ゲーム理論」のエッセンスを問題集形式で知る。

執筆者:梅村 千恵

■競う「相手」に自分と同等の複雑性を認めた時から「ゲーム」は始まる

ご存知の方も多いとおもうが、一応そうではない人にも「読んだ気になってもらう」ために触れておこう。ゲーム理論の創始者とされているのは、「ノイマン型コンピュータ」のジョン・フォン・ノイマン。1926年23歳の時にこの理論を「社交遊戯のゲーム」という名で発表。その後、第二次世界大戦を経て、経済や軍事戦略研究などを土壌に発展した。ちなみに、ゲーム理論に関する話題の中でもっともメジャーな「囚人のジレンマ」も米の軍事戦略の研究を行うランド研究所で生まれたものである。

本書における「ゲーム理論」の定義は、きわめてシンプルだ。
それは、「相手に対して優位に立つための理論」であり、その方法論が、投資、企業の生き残りや新規市場への参入などビジネス・パーソンに馴染みのあるテーマと絡めて解説される。「負けを最小限にする」「先を読む」「均衡を打ち破る」そして、「ルールそのものを変えて打開する」・・・。掲げられる方法論はそれぞれ、なるほどと腑に落ちるし、パズル感覚で問題を解くのもなかなか楽しい。酒席での知的な会話のネタにもなりそうだ。

もちろん、この一冊で何を学ぶか、それをどうビジネスの現場に活かすかは、それぞれの状況によって異なってくるだろう。
私が本書を読み進むうちに感じるのは、自分と同等レベルあるいはそれ以上に知恵があり、しかも自分とは違う立場から自分と同じ成果を目指している存在に「勝つ」のは、「策略」なしではありえないということだ。

言い換えれば、「ゲーム」は、相手が、そのような存在であると認めないと成り立たないということだ。

「仕事も、人生もゲームだ」ーー「ゲーム」が本書の意味するところの「ゲーム」であるなら、この断定は、少なくとも、非人間的ではない。

多様な読み方、使い方を許容する一冊である。
さて、あなたは本書をどんな読み方をするだろうか?

★あえて、アラ、捜します!
問題集形式は、パズル感覚で楽しいけれど、不勉強のせいか、理論の全体像がいまいちつかめない。ビギナーは、簡単な理論書を先に読んでおくほうが、お腹にすっきり落ちるかも。

この本を買いたい!


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