第5位:『ブロークン・フラワーズ』
笑いあり涙ありの異色のコメディ映画の秀作
他者との関わりで、性差・年齢差・価値観も重要なファクターであることを思う『ブロークン・フラワーズ』 |
ある日突然、息子と称する人物からピンク色の手紙を受け取った男(ビル・マーレイ)は、息子の存在の真偽を確かめるべく、過去に付き合っていた女性たちに再会する旅に出ます。ひとりの男の視線を通して、さまざまな生き方をたどる事になった「その後」の彼女たちの人生を次々と見せていく描き方には、監督お得意のオムニバス映画の趣きもあります。
・2005年/アメリカ映画
・上映時間:106min
・監督:ジム・ジャームッシュ
・出演:ビル・マーレイ、ジェフリー・ライト、シャロン・ストーン
第4位:『ミュンヘン』
国籍や宗教の対立! 重いテーマを内包した問題作
宗教テロ、国策テロが何故起こってしまうのかを考えさせられる『ミュンヘン』 |
イスラエル選手を襲ったテロ事件。その報復のために一人の男が暗殺者となります。愛国心故に任務に赴く彼に降りかかる現実をドキュメンタリータッチで追います。スピルバーグは相変わらずのストリーテラー巧者ぶりを発揮し、暗いテーマをエンタテインメント作品よろしくサスペンスフルな躍動感を加味してたたみかけてきます。宗教絡みのテロ、その真実と嘘を見つけ出すことも必要でしょう。
今年は、「9.11」をテーマにした映画の公開もありました。何故テロリストが生まれるのか? そのこたえのいくつかをこの作品から読み取り、争いのない世界に向かう心が世界に少しでも広がってゆけばよいですね。
・2005年/アメリカ映画
・上映時間:164min
・監督:スティーヴン・スピルバーグ
・出演:エリック・バナ、ダニエル・クレイグ
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