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落語界のキーパーソン春風亭小朝(2ページ目)

最近、何かと注目を集める春風亭小朝。今回はメディアがなかなか伝えない、落語の未来を切り開いてきた、スーパーエンターテナー春風亭小朝について書きます。

執筆者:清水 篤司

春風亭小朝の実力

小朝の夢高座 Op.1「牡丹燈籠 ― 御札はがし」
小朝の夢高座 Op.1「牡丹燈籠 ― 御札はがし」:春風亭小朝の落語が聴ける唯一のCD
メディアでの活躍ばかりスポットが当たりますが、本業の落語のほうはどうでしょうか(一度でも春風亭小朝の落語をお聞きになった方には愚問となりますが)?

この人の高座をみれば、一目瞭然。何十年の落語通であろうが、ここ最近の落語ブームでファンになった人であろうが、おじいちゃん、おばあちゃんの付き添いで来た子どもであろうが、誰が相手でも楽しませてくれます。

声、華、話芸すべてが高水準で独自性があり、現役の噺家の中でも指折りの上手さを持ち、なおかつ面白く分かりやすい。さらに落語界に留まらず芸能界においても、ありとあらゆる賞を受賞しています。

受賞歴

1981年 「放送演芸大賞」受賞
1984年「第39回芸術祭優秀賞」受賞
1986年「第36回芸術選奨文部大臣新人賞」受賞
1988年「ゴールデンアロー賞芸能部門賞」受賞
1996年「第13回浅草芸能大賞」大賞受賞

さらにこの人の凄いところは、とてつもないプロデュース力とそれを実現可能にする実行力です。

プロデュサー・春風亭小朝

春風亭小朝プレゼンツ 日テレ男子アナ はじめての落語 大銀座落語祭 アナ落語 完全収録 [DVD]
春風亭小朝プレゼンツ 日テレ男子アナ はじめての落語 大銀座落語祭 アナ落語 完全収録 [DVD]:春風亭小朝のプロデュース力の一端を垣間見ることのできる企画の一つです
入門前から「これからの落語界を背負う」人材と期待され、その期待以上にマスコミ、テレビ・メディアで活躍し続け、なおかつ落語を広めるための仕掛けを世間に発信している。

「名選手、名監督にあらず」というスポーツ界だけでなく、演者と演出者にも当てはまるこの常識を覆す、演者として一級品(それもトップクラス)であり、プロデュース面に関しても超がつくほどの一流の真のエンターテナーです。

経歴

1980年:「笑ってる場合ですよ!」木曜レギュラー
1990年:落語界初の銀座博品館劇場で一か月連続独演会
1997年:日本武道館において独演会開催
2003年:六人の会結成
2004年~2008年:「大銀座落語祭」開催

油の乗り切った春風亭小朝を観るべし!

殺人的なスケジュールの中、精力的に全国各地で落語会を開催していますので、現在、53歳と噺家にとって一番油が乗り切っている時期の春風亭小朝の生の芸をご覧になってはいかがでしょうか?
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