落語/落語関連情報

新作落語集団「せめ達磨」を見逃すな!

古今亭今輔、春風亭栄助、林家きく麿、三遊亭天どん、立川らく里、三遊亭ぬう生という個性豊かな、新進気鋭の新作落語家集団。今後の落語界をいや、日本の笑いを変える彼らに注目です!

執筆者:清水 篤司

せめ達磨とは?

新作落語 聖せめ達磨学園は2ヶ月に一回のペースで開催されてます
古今亭今輔、春風亭栄助、林家きく麿、三遊亭天どん、立川らく里、三遊亭ぬう生という個性豊かな、新進気鋭の新作落語家集団が自作の新作落語のネタおろし(自作ネタを初めて披露する)する会です。

自分達の芸の研鑽や向上という勉強会的な会というより「俺達で何か面白いものを見せてやろう」という意識が強く感じられます。新しい落語や笑いを作り出す会といったところでしょうか?

会場に来るお客さん達も通常の落語会より年齢層が若く、なおかつ女性がの割合が高い。もしかしたら、現在、若い層や女性に落語が支持されるようなった一番の要因は、彼らのような昔からの落語という固定観念にとらわれない、若く挑戦的な落語家が引っ張っているからかもしれません。

今回は、今後の落語界を、新たな形で引っ張っていく中心的な存在になるであろう「せめ達磨」のメンバーを紹介します。

せめ達磨の旗頭、古今亭今輔

今年、目出度く六代目・古今亭今輔を襲名し、今後の更なる活躍が期待されるせめ達磨のリーダー
「せめ達磨」の中心的存在であり、この会の魂といっていいでしょう。古今亭今輔の作り出す新作落語は今までの落語になかったエッセンスがたっぷり組み込まれています。

現在、彼の新作落語数は80席を超えます。そのどれもが、独自の視点で入り込み、ストーリー構成に手間をかけ、サゲ(オチ)までに多くの複線が張られている。まるで小説のような落語で、文章として読んでも面白いはずです。

特に「チョココロネ政談」「飽食の城」(題名もキャッチーで面白い)は数多くの作品集の中でも珠玉の出来。この二つは寄席や落語会等でも頻繁にかけられてますので、ぜひ一度お聞きください。但し、最近、小道具のチョココロネ(渦巻き貝型のチョコレートパン)がなかなか手に入らないようで、「チョココロネ政談」はなかなか演じられないようです(残念)。

奇才、春風亭栄助

今秋、真打昇進を果たし、栄助改め春風亭百栄となる。トレードマークは全落語家唯一のマッシュルームカット
入門する前は、アメリカで放浪生活をしていたという変り種。個性的なせめ達磨メンバーの中でもっとも落語臭(いい意味で)がしません。しかしながら、数多くいる東京の二つ目の噺家の中で、一番客を呼べ、笑いを確約できる噺家の筆頭です。

作る落語も、演じ方も個性的というよりシュールでシニカル。思わず、ニヤリとしてしまうような、ちょっとマニアックな落語のはずですが、老若男女問わず爆笑させます。もしかしたら、この芸暦(13年)ですでに「笑いのツボ」会得しているかもしれません。

また、ピン芸人を決める「R-1グランプリ」にも出場し、かなりのところまで勝ちあがったという実績を持ち、若い世代のお笑いファンにも支持される落語の型に捕われない噺家家さんです。


【関連リンク】
・落語団体サイトせめ達磨公式ページ
・噺家サイト古今亭今輔公式ページ

次ページ林家きく麿と三遊亭天どんを紹介します。
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