東京かわら版の気になる中身:その2・記事&企画
一見、落語とは無縁のようなオシャレな編集人の佐藤さん(写真・右)。しかしながら落語の造詣はかなり深く、しかも話が面白いので思わず時間が経つのを忘れてしまいました。 |
佐藤:毎号発刊した直後の編集会議で決定します。定期的に続けているコラムや企画はそのままですが、面白そうな企画があれば突発的にでも、すぐ実行しちゃいますね。
田谷:小さな会社ゆえ小回りが利くので、思い切って自由に色々試したりしています。
佐藤:ただ月刊誌なんで、掲載したときに、そのネタが古くならないように注意します。企画や情報記事に関してもなるべく早め早めに動きます。それでも、なかなか今流行っているものを旬なうちに掲載できないことがあって歯がゆい思いをすることもあります。
ガイド:個人的に巻頭エセー(エッセイではなくエセー)は毎号、どんな人が登場するのか楽しみにしています。かなりの有名・著名人が登場されていますね。
佐藤:一応、誌面の顔となる箇所なので力を入れています。「えっ? この人も落語が好きなの?」というのを狙っていきたいですね。
ガイド:どういった感じでお願いするのですか?
佐藤:ほとんど、飛び込みです。コネも力もないし、正直ギャラも多く払えないので(笑)。それでも、純粋に落語が好きという理由で快く引き受けてくれる方々が多いので、感謝しています。
ガイド:様々な記事がある中で、ここは注目してほしいというのはありますか?
(一同しばし考える)
田谷:あえて挙げるとすれば「話題の演芸会PICK UP」ですかね?
「東京かわら版」編集スタッフの選りすぐりの演芸興行は一見の価値あり!落語通も唸る!?選定です。 |
ガイド:どうしてですか?
田谷:ここはスタッフの中でその月のオススメを出し合い、みんなで選んだものを掲載しているからです。
佐藤:基本的に、当日フラッと行けるものを取り上げます。
田谷:二つ目の勉強会や企画が面白いものなど、何かしら特色のあるものを紹介しています。適当に選んで掲載してるんじゃないんですよ(笑)。
佐藤:確かに、このマニアックなコーナーが一番「東京かわら版」らしいかも? 他では拾えないような演芸情報を紹介していくのが本誌の役割でもありますので。
東京かわら版の使い方
ガイド:編集者として「東京かわら版」をこう使うと便利ですよとか、こういう風に読むとさらに落語が楽しめますよといのはありますか?岸川:隅から隅まで読んでほしいですね。
佐藤:自分の好きな噺家さんの情報だけでなく全体をよく見てくれたらうれしいです。たとえば、情報掲載されている落語会の出演者の組み合わせの妙を楽しむとか。
田谷:それと、けっこう変わった題名の落語会もあるので、それを探すだけでも面白いですよ。
ガイド:確かにお目当ての噺家の情報だけチェックしがちです。