「東京かわら版」とはどんな雑誌なのか?

東京かわら版をご存知ない方はこちらをクリックして東京かわら版ホームページにアクセスしてみてください
都内近郊を中心とした落語・講談・浪曲など、寄席演芸の情報誌です。演芸というジャンルに絞って、その情報を幅広く掲載している月刊誌は「東京かわら版」だけです。

内容は毎月、400件以上の落語会を中心とした寄席演芸情報を掲載、さらに寄席芸人へのインタビュー、演芸コラム、テレビ・ラジオ等の演芸番組表など演芸に関する話題が満載。

都内近郊(および日本全国)の落語ファンのスケジュールは「東京かわら版」によって決まるといって、過言ではありません。

今回はそんな落語ファンにとってのスケジュール帳であり日本(世界)で最大の演芸情報誌である「東京かわら」版の魅力を解明するために編集部に潜入取材してまいりました。

東京かわら版の歴史

昭和49年当時の「東京かわら版」。掲載情報が時代を感じさせます。
落語ガイド(以下ガイド):そもそも、「東京かわら版」はどういった経緯で発刊されたのですか?

佐藤友美さん(以下敬称略:佐藤):創刊は昭和49年11月です。当時は音楽・演劇情報には「シティーロード」、映画情報には「ぴあ」がありました。しかし、演芸情報誌というのはなく、落語などの演芸情報を得るには、苦労していたようです。演芸ファンだった現・発行人の井上和明が、それだったら「自分で作ってしまおう」ということで発刊したようです。

ガイド:個人で発刊に踏み切ったのですか?

佐藤:ええ、最初は2000部で発行。出版業界の事情や販売方法もよく分からず、落語会や寄席などに行って手売りなどもしてたようです。それゆえ、なかなか採算がとれず、なんども廃刊の危機に陥ったと聞いています。しかし、有志や購読者に支えられ、なんとか現在のような形になりました。

ガイド:紆余曲折があって現在に至っているんですね。

佐藤:これが、発刊当時のものです。映画や音楽の情報も掲載しています。でも肝心の演芸情報なんかは後ろにチョコッとしかないですね(笑)。 

「東京かわら版」の草創期の様子を知りたい方は発行人である井上和明氏によるコラム「いのどん 愛の小部屋」をご覧ください。

東京かわら版の気になる中身:その1・巻末演芸情報

毎号、充実した演芸情報がビッシリ掲載。巻末の落語を中心とした都内近郊の演芸情報掲載量は圧巻(400件以上!)。
ガイド:記事の構成内容について教えてください。

佐藤:まずは巻末の「落語・講談・浪曲 今月の演芸会情報」ですね。現在、誌面の1/3(30ページ)を割いています。

ガイド:私も毎号、まずはここからチェックします。毎回、これだけ(400件以上ある)の演芸会情報を集積・精査するのは大変ではないですか?

佐藤:そうですね。正直大変ですが、これが看板ですから。

ガイド:情報は提供してくれた掲載希望のものだけを載せるのですか?

佐藤:基本的にはそうです。主催者や噺家さん達が事前に郵便、FAXやメール等で連絡してくれる案内を情報として掲載します。しかし、掲載する情報は、そこからだけではありません。

ガイド:提供してくれる情報だけじゃない? ということは?

佐藤:寄席や落語会でのチラシ集めから始まり、様々な手法を使って都内近郊の演芸会情報を探します。極端な話、近所を歩いていて小さな落語会の案内を見つけたら、その主催者に連絡し情報掲載の許可をとるんです。

ガイド:かなり手間がかかる作業ですね。

岸川明広さん(以下敬称略/岸川)最近はインターネットを使って探すことができるようになり、かなり便利にりました。

田谷悠紀さん(以下敬称略/田谷):ただ、サイトの情報は更新されてないものがけっこうあるんですよ。これ、何年前の10月12日なのか? とか。最終的には、主催者や噺家さんに連絡を取って確認しています。

佐藤:巻末の演芸会情報欄は無料ですので、見つけた情報先には今回だけでなく、次回からの情報提供もお願いします。こうやって徐々に情報件数を増やしてきたのです。

ガイド:提供される情報だけでなく編集スタッフ自らも探しているとは恐れいりました。

佐藤:小誌はすべての演芸ファンの橋渡しとなる情報掲載ですので、できる限り全ての情報を読者にお知らせしたいと考えています。