『ブラックキス』を観ました
殺しの芸術家、その最大の武器は<恐怖>
『ブラックキス』(2004)[BLACK KISS]サイコ系ギトギト感満載のビジュアル映画っぽい。それなのに?! それだから!?出演者が豪華。若手、美男美女が揃っている―貴重だ~。 <<モデルを目指し上京したアスカ(橋本麗香)は、ある現場で知りあったモデル仲間から元モデルで新たな同居人を探しているカスミ(川村カオリ)を紹介された。まもなくしてラブホテルの殺人事件を「偶然」目撃してしまったアスカ。奇妙な殺人--芸術的な装飾を施す事件が次々に起きる。組織がらみの犯罪?ブードゥー教?となかなか真相が明らかにならない。そんな時イジワルなモデル仲間からカスミの別名は「悪魔」、関わった人間が死んでいく―と知らされる。事件を中心にして「偶然」に知り合った人々ー犯人は恐怖を武器にしている。狙いは?>> 構想6年ということで練りに練った感じがします。この手の犯人が現れるとプロファイリング(の真似事)して犯人像を出したりするんだけれど、なかなか目的が見えてこない。<恐怖>に翻弄される人々=信じる事ができなくなる。猟奇殺人モノとか、復讐モノは全然平気で見られる方なんですけど、今回のビジュアルは、ナ・ン・カキョーレツでした。「オエッ」と思うのは芸能プロデューサーのお腹にメスがはいるところ、『12モンキーズ』どころでない。貧血系の血の巡りを感じました、グロい。逆に人間の腕と人形の縫合、臓物、バラ、なんかは気にならず。オダギリジョーさんがターンテーブルでグルグルには、驚き、のち、ちょっと笑い。桐島ローランドさんがフォトグラファーとして1シーン…etc。手塚監督は、普段ビジュアリストの肩書きをつかわれているようですが、ビジュアルに凝った映像満載。 しばらくして「あれ?この映画って」と思ったのは、安藤クンが扮したカメラマンが廊下でアスカとすれ違う場面。「この1シーンってどこかで見た。もっと緑色が強い場面写真(右:掲載)だったけど(と、しばし記憶の迷路へ)」―昨年の第17回東京国際映画祭の[日本映画ある視点]に出品されていたものじゃ?でも全然タイトルが違う…マスコミ試写案内やプレス資料では一切触れていなかった。(帰宅後に確認―『シンクロニシティ[SYNCHRONICITY]』:意味ある偶然の一致―として出品。そうだオープニングタイトルにも入っていた)。『ブラック・ジャック ふたりの黒い医者』(12月17日公開)にあわせてWブラックになるようにタイトル変更したのかしらん? 麻里の部屋に登場するお人形たちは、京都を拠点に活躍する人形師児嶋サコさんの作品。映画上映時には麻里部屋を再現するそうです。お~、コワッ![2005/11/10]
※制作費1万円で手塚眞監督がショートホラーを撮りおろし |
『ブラックキス』 (R-15) |
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