『カーテンコール』を観てきました
その記憶は、泣きたくなるほど楽しかった。
終わらない拍手、止まらない涙、静かな感動に心が震える。
『カーテンコール』(2005)[]『陽はまた昇る』『チルソクの夏』『半落ち』『四日間の奇蹟』に続く『カーテンコール』で、佐々部ワールドにとっぷり。これは、<下関三部作>―『チルソクの夏』『四日間の奇蹟』『カーテンコール』の最終章です。年頃になると父親との会話って減りませんか?これは、ある2家族の物語―なかでも父と娘の話です。 <<橋本香織(伊藤歩)は下関のタウン誌に異動となった。そこで一枚の投書ハガキにめぐりあう。それは笑話30年ごろに下関の映画館で幕間芸人として働いていた男性のことだった。同館で長年モギリとして働く宮部絹代(藤村志保)の話によって安川修平(藤井隆/井上堯之)のことだと分かり…。>> お話としては、東京でフリーライターが社員採用されるために、気張ってトクダネをモノにしたところ…思わぬ事態になって、というところから。舞台は九州、そして韓国・済州島にまでびゅいーん。映画をこよなく愛したある男の過去と現在を描く、でも中心は父と娘(香織と美里)にあると思う。その人を知る者と、知ろうとする者、の目を通して見ているものに伝えているのだ。監督自身は、昭和一桁の方々に懐かしんで欲しい作品と語られているように懐かしい劇中映画や看板がたくさん登場する。南世代には、知らないものも多いけれど、でもその空気は理解できるし、描かれているのは人間だから多いに共感し、涙できるのです。それは、おそらく過去を知ろうとする者の気持ちに感情移入できたからで…5回ほど、きゅーんとしました。 『半落ち』でも編集部に『チルソクの夏』のビジュアルをだしていたけれど、今回は劇場に『(観てのお楽しみ)』ポスターが、さりげなく、館内と屋外に貼ってあったりして、ニクい。佐々部監督の次回作は、『半落ち』と同じ横山秀夫原作の『出口のない海』。脚本は山田洋次監督です。そちらも楽しみです。[2005/7/21] |
『カーテンコール』 |
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