『ヒトラー最期の12日間』来日会見
オリバー・ヒルシュビーゲル監督、ブルーノ・ガンツ氏
[2005/6/3]
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オリバー・ヒルシュビーゲル監督、ブルーノ・ガンツ氏 7月9日[土]~公開の『ヒトラー~最期の12日間~』(配給:ギャガ・コミュニケーションズ)のPRでオリバー・ヒルシュビーゲル監督、ブルーノ・ガンツ氏が来日され、キャピタル東急ホテルにて記者会見を行いました。 第77回アカデミー賞の外国語映画賞にもノミネートされた本作は、これまで明かされなかったヒトラーの衝撃の真実を描いたことから注目を集めています。本作の監督は、スタンフォード大で行われた心理実験をベースに虚構の監獄で過ごす恐怖を描いた監督デビュー作『esエス』でも、「人間」であることに恐怖を覚えるほどの衝撃を与えてくれたドイツ出身のオリバー・ヒルシュビーゲル氏。2作続けての(実は間に日本未公開の「Mein letzer film」があり、本作は3作目)衝撃作ということから「得意分野では?」と尋ねられると、「暗い部分を描くスペシャリストではないですよ(笑)」と朗らかに答えてくれた。 <究極>のタブーを映画化 映画のベースとなった著者でヒトラーの元秘書のトラウドゥル・ユンゲさんは、『語るべき時がきた』し、『世界が求めているのだから』といった言葉を残しているとか。劇中のオープニングの言葉と、エンディングの映像は、ベルリン映画祭にて上映のアンドレ・ヘラー[Andre Heller]監督のドキュメンタリー「Blind Spot: Hitler's Secretary」 (2003)から。ユンゲさんは、映画祭で上映された数時間後に息をひきとっている。 ナチスの総統、アドルフ・ヒトラー(そのものか!というほど)になりきったといっても過言でないブルーノ・ガンツ氏。人間の弱み、『恐れ』を巧みに悪用し、救済主として多大な力を見せつけ、「いかにして人々の心を惹きつけたか」は最大の関心事だったとか。「7百万人の失業者が、たった1ヶ月にして職を得ている」それに「何ゆえユダヤ人を忌み嫌ったのか」。だが「実際演じてみたものの、とうてい理解できない人物だ」とキッパリ。なんたって「never never never never never understand」とneverを5回も繰り返したほど。 「どんな人間でもヒトラーのような<モンスター>になる可能性があるという教訓?」と問うた記者も。「人間は、あくまでも人間で、モンスターなどと呼んではいけないと思う」(監督)。人間は、自身の行動には責任をもって、人類が良い方向にすすむことを願っているそうだ。 本作の特徴として音楽にワーグナーを用いていない。そのことについての質問には、「ヒトラー=ワーグナーは有名な話。結び付けたくなかったから、あえてとりいれなかった」と答えていた。監督ご自身は「バッハ好き」らしい。
こういった作品を撮るには、確固たる信念を持っているであろう!と思ったのだが、その通り。ムーミンのスナフキンみたい!って思う外見の監督はひじょうに温和な方でした。ガンツ氏のオフショットを撮れたことは嬉しかったですね。 ⇒『ヒトラー ~最後の12日間~』 http://www.hitler-movie.jp/ |
[Der Untergang] Tokyo Press Conference
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