『コーラス』(2004)[LES CHORISTES]
▼南の試写コメ『コーラス』
憂いを秘めた"奇跡の歌声"を持つ美しい少年と23人の子供たち、そして1人の音楽教師。これで感動作と聞いたら見たくてたまりません。本国、フランスでは『アメリ』を抜く人気で、『ニュー・シネマ・パラダイス』に匹敵っていうんですから。実際は…歌声も素晴らしいし、完璧にやられました。生徒を見捨てず本来の姿を見てくれる。こういう先生がいっぱいいたら…と思います。ドラマ「3年B組金八先生」「GTO」「ごくせん」等の人気も教師の生徒を思う気持があふれていること。それに答える生徒たちの姿があるからでしょう。クレマン・マチュー先生を見ていたら小学生の頃の音楽教師のT先生を思い出しました。おなじように先生の発案で(別に問題のある生徒を集めたわけではなく)、希望者によって金管バンドが結成され放課後に練習し、週末もブーブー(音は比較的簡単に出るようになるのです。)と夢中になって練習。バンド全員でマーチングしながら演奏し、運動会でも大活躍した良き思い出です。トランペットもしくはコルネットを希望したものの、ホルン担当になった南。そのシーンは、クレマン・マチュー先生が23人の子供たちのパート(ソプラノとかアルトとか)を振り分けるのと同じで、「先生はどうしていらっしゃるかな?」と懐かしさも重なりツツーと涙が。この後に引用するジャック・ペラン氏の言葉は、まさにその通り。
子供時代の思い出は、後になって大きな意味を持つようになります。
無意味なことは一つもありません。
そして音楽や歌はその頃を美しく鮮やかに蘇らせてくれます。
どうかこの映画を、あなたの子供時代と重ね合わせて思い出してください。
あの無心で一生懸命だった日々を...。
製作:ジャック・ペラン
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