『パール・ハーバー』のときは、この人のどこがいいの?と思ったけど、『O(オー)』(12月22日よりシネマスクエアほかにて公開)を見たら、「こいつなかなかやるじゃない?」と見方が変わってしまった。
シェイクスピアの名作『オセロー』の舞台を現代のハイスクールに置き換えたストーリーで、ジョシュは原作のイアーゴに当たる少年ヒューゴ役を演じ、周囲の人を破滅させる初の汚れ役に挑戦している。
ジョシュ・ハートネット『O』より (c) 2001 GAGA Communications, Inc. All Rights Reserved |
これまでのジョシュは、純情でいい人、心優しいが優柔不断な役柄が多く、相手をチラッと見て視線を外す演技(ハートネット・グランス)を多用していたが、今回は獲物を捕らえたらけして瞬きしない動物のようにじっと相手を見据え、そして喰いついていく感じ。
いい男の子より、こんな冷酷で屈折した役のほうが魅力的だし、ジョシュのニュアンスのある瞳を生かせられると思う。前髪をおろすカッパ風ヘアスタイルは何とかしてほしいけど。
2002年へダッシュするかのように、この年末ジョシュが出演する映画が、日本で4本も続けて公開される。短編映画『メンバー』、『シャンプー台のむこうに』(2000年)、『フォルテ』、そして『O(オー)』(ともに2001年)。
最新作はリドリー・スコット監督の『ブラックホーク・ダウン』。ソマリア内戦に参加した米軍部隊の物語らしい。
<関連サイト>
『O(オー)』オフィシャルサイト
『シャンプー台のむこうに』オフィシャルサイト
『フォルテ』オフィシャルサイト