テクノポップ/アーティストインタヴュー

JAHCOOZI~魅惑の蜘蛛女ジャケ(2ページ目)

スリランカ、ドイツ、イスラエルの3カ国混合ユニット、JAHCOOZIにインタヴュー! 蜘蛛女に扮する紅一点、Sashaが美しすぎるニュー・アルバム『BAREFOOT WANDERER』が4月にリリース!

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

スリランカの歴史


ガイド:
Sashaさんは、スリランカ系イギリス人。その昔、スリランカはまだセイロンと呼ばれていた時代もありましたが、スリランカはどのような民族構成なのでしょうか?

Sasha:
セイロンというのは植民地時代の呼び名よ。最初にポルトガル人が、次にオランダ人、そしてイギリス人、次々と支配されていったわ・・・・そして1948年にやっと独立して、1972年にスリランカという名前に変わったの。スリランカの民族構成や文化はとても複雑なの。Tamils、Muslims、Burghers、Arab traders、Kafirsなど。

ガイド:
ご両親はスリランカ出身なのですよね。自分自身の文化的ルーツはどこにあるのでしょうか?

Sasha:
まず私の父はTamils民族、母はSinhaleseだった。1980年代当時、2つの民族は戦っていたし、一緒になることは厳しかったのよ。その頃のスリランカにはバイオレンスに満ちていた。殺人、レイプ、誘拐、暴動・・・ほんとうにヒドい残酷な時代だったらしいの。だから私の両親は駆け落ちするために、ロンドンに亡命したの。そして両親の親族達は世界中に逃げたの。毎日の様にロンドンに亡命者達がおしかけてきて、スリランカで起こっている残酷な話をし続けたわ。その中には真実も含まれているし、プロパガンダも含まれている。何が本当かは実際にそこに居て体験した人にしか判らないのよ。政府にとって仏教とタミル人が戦っているのは好都合だったという事は確かな様ね。とにかく、そんなこんなで私は父親のTamils姓を貰ってSassha Ravindranathanで生まれ育ったわ。でも父と母が、私が生まれて10年目に離婚してから、私は母の姓Pereraを名乗る様になったの。母の姓はSinhaleseにポルトガルが混ざった名字よ。そして私はロンドンで育った。生粋のロンドンっ子。でもやっぱりスリランカ人であるという誇りはずっと心の中にあるわ。

ガイド:
ちなみにスリランカ独自の音楽とはどんなものなのでしょう?

Sasha:
スリランカ独自の音楽はとても難しいコンセプトね。ポルトガルに占領されてから、オランダ、イギリスと経て、様々さ料理や音楽が混ざった文化になっているの。でも、Bailaという音楽のスタイル(ポルトガル影響)が根強いんじゃないかしら?ビートがサンバ、サルサ、チャチャチャなどに似ているんだけど、tuk tukを話すスリランカ人なら、みんな知っていると思うわ。もちろんシタールやタブラを使ったクラシカルな音楽よ。カーフィル達はすばらしい音楽を造っているわ。でも彼らがスリランカで認知されたのはつい数年前の事だから、彼らの音楽はまだまだ知名度が低いんじゃないのかしら。とにかくリズムが最高に素晴らしいのよ!
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