MENUのCM曲
ガイド:今回、「ナンキンテリアでドテカボチャ」をはじめとしてMENUの作ったCM曲を聴いて、MENUの曲がどこかで聞いたことがある感じがするのは、CMで聞いたからかなぁ~とか納得しています。好き勝手にやったとありますが、広告代理店やスポンサーの反応とかはどうだったんでしょう?
MENUとしてCMにも二人で出演されたんですよね?
星:
どこかで聴いたことがあるという気がする、というのは事実だと思います。「ナンキンテリアでドテカボチャ」も「みあげたNyang Nyang」も、CMの依頼から生まれた曲ですからね。まずCMの企画があって、そこに広告代理店側が歌にして欲しいキャッチコピーがすでに存在していたんですよ。「イモ・タコ・ナンキン」とか「みあげたニャンニャン」とか(笑)。で、CMとして曲の断片を作ってからMENUとしての楽曲に仕上げていったから、CMの方が先に出回っていたんです。
広告代理店やスポンサーは大喜びでしたね。彼らもMENUの個性をCMに活かしたいと思って依頼してきたので、本当にココまでやっちゃってイイの?と、こっちが心配しちゃうくらい好き勝手にやらせていただきました。
ちわき個人としては他にも沢山のCMにキャラクター出演していますが、二人揃ってTVCM画面に出演したのが缶チューハイの「みあげた Nyang Nyang」でした。この曲を初のシングルカットとしてリリースし、ライブ活動やTV出演を進めていく予定だったんですが、ご存じの通り、セカンド・ミニアルバムの発売日にユピテルレコードが倒産しちゃうんですよ。
沢口靖子さんにプレゼント?!
ガイド:ラクラクキラク |
星:
それは話に尾ひれが付いたフィクションだと思います。
「ナンキンテリアでドテカボチャ」はタイガーのリビングラックのCMソングだったのですが、そのCMキャラクターが沢口靖子さんだったので、そういう話が出来上がっちゃったんじゃないでしょうか。でも実際、撮影時に曲を聴いた沢口さんが大喜びで口ずさんでいたというのはホントらしいので、そこから話が大きくなったんでしょうね。その時に沢口さんに「ツチノコさん」のテープを渡したかどうかは覚えていませんが。
Bugglesへのオマージュ
ガイド:Technical Music Planning |
星:
ええ、好きですよ。あとNew Musikとかね。
「フライデーナイトの悲劇」は白浜久が作ってきた曲ですが、彼とは趣味が合いましたね。白浜とはMENUの後期・解散後も活動を共にして、彼の2枚目のソロアルバムの打ち込み・マニュピレートは僕が全部やりました。
余談となりますが、僕らMENUは、Le Menuも含めて、全員ブリティッシュ系のサウンドに影響を受けています。ですからMENUの解散後、僕が白浜とつるんだ事、ちわきまゆみのソロ活動における「グラムロックの女王」というイメージ、京極と鈴木のDe-LAXも、全部MENUのキャラとはかけ離れているでしょう? それだけMENUというグループはお互いの化学反応によって生まれた特殊な個性だったんです。
CD化企画提案
ガイド:自分のサイト、POP ACADEMYで「CD化企画提案」というのを勝手にやっていて、その中にMENUの全曲を収録した『FULL COURSE MENU』(いいタイトルでしょ)というCD(多分一枚でいけるかなぁ)を提案しています。『The Complete Susan』や『一風堂Box Set』は実際実現したんで(僕の提案との因果関係は証明されていませんが・・・)、これも!と思っています。でも、マスターテープがないのですか?
星:
RE-FACE |
ユピテルレコードが倒産した後、吉田プランニングという会社がマスターテープを所有していて、それを東芝EMIが譲り受けて『RE-FACE』というアルバムをリリースしたのですが、『RE-FACE』に収録されなかった曲がどこにあるのかが不明なんです。吉田プランニングはRE-FACEをリリースした直後に倒産してしまいました。で、今、それらの楽曲のマスターが残っているのかどうかを東芝EMIに問い合わせている最中です。近いうちに答えが出ると思いますが、僕としても何とかCDとして再発売したいですね。その時は『FULL COURSE MENU』でいきましょう(笑)。