Toast Hawaii
現在のデペッシュ・モード（Depeche Mode)はマーティン・ゴア、デイヴ・ガーン、アンドリュー・フレッチャーの3人ですが、元メンバーであるヴィンス・クラーク（現イレージャー）とアラン・ワイルダーを含めて、ソロ活動をしていないのはアンドリュー・フレッチャーだけです。そのアンドリュー・フレッチャーの新レーベル、Toast HawaiiがMute系列として設立されました。現時点でのToast Hawaii所属の唯一のアーティストが、Client:AとClient:Bからなるのがクライエント（CLIENT）。ボスのClient:Fは、フレッチャーのFでしょう。Muteと言えば、I Start Counting＝Fortran 5＝Komputerといった同じメンバーだけど明かさない（Muteにわざわざメールを送ったのですが、答えてくれませんでした）とか、匿名性とかお遊びが好きですが、やはりクライエントもその流れなのでしょうか。でも、クライエントの場合、正体を完全に隠しているわけではないようです。初期における情報の不足による好奇心を煽るマーケティング戦略なのでしょう。
◆Toast Hawaii
クライエント・デビュー！
amazon.co.jpにあるCDは、ジャケ写からリンクできます。（amazon.co.jpにない場合、海外のamazonや他の通販サイトへ）
クライエントのデビュー・シングル『Price Of Love』（2003年）。ペアで揃えたフェティッシュな事務員的制服ショット。これも、彼女たちのマーケティング・コンセプトの一環と言えそうです。タイトルの「Price Of Love」は、エレクトロクラッシュにも交差するエレクトロポップ。また、「Price Of Dub」というヴァージョンもVitamicでダウンロードできます。イギリス盤には最初の3曲しか収録されていません（アルバムを買った人には意味がない）が、アメリカ盤には12インチ盤に収録の2曲のリミックスが追加されています。01. Price Of Love (edit)
02. Client
03. Leipzig
04. Price Of Love (Sie Medway-Smith Mix)
05. Client (Harder Sex Mix)
セカンド・シングル『Rock 'n' Roll Machine』（2003年）もファースト・シングルと同様、イギリス盤は3曲入りでアメリカ盤にはリミックスを追加。ジャケも「二人三脚してどうするの？」というクライエントの美学が追求されています。サウンドはタイトル通りのテクノ・ロックンロール。01. Rock And Roll Machine (edit)
02. Daredevil
03. Pills (half dose mix)
04. Rock And Roll Machine (extended mix)
05. Rock And Roll Machine (Droyds mix)
ヨーロッパ盤は何故かイギリス盤やアメリカ盤に先駆けて7月に先行発売されたデビュー・アルバム『Client』（2003年）。1曲目は、彼たちのテーマ曲と言える「Client」。無機質を装ったローファイ・エレクトロのサウンドにまるで企業のスローガンのような歌詞。「Sugar Candy Kisses」は、フッキーっぽいベースラインがニュー・オーダー然とした作風。全体的に単調ではあるものの、匿名性、無機質、事務的・・・といったクライエントのコンセプトを表現したアルバムです。あえて言えば、簡単に落ちないインテリ・ビッチ的な魅力に溢れています。01. Client
02. Rock And Roll Machine
03. Price Of Love
04. Happy
05. Diary Of An 18 Year Old Boy
06. Civilian
07. Here And Now
08. Sugar Candy Kisses
09. Pills
10. Leipzig
11. Love All Night
