『キッド』など数多くのチャップリン映画に出演した天才子役クーガン子役を守る法律サイレント映画全盛期。子役として大活躍し、当時のお金で400万ドル(日本円で約3億9千万円)稼ぎ出したジョン・レスリー(ジャッキー)・クーガンという役者がいました。子供でありながらプロ意識を持ち仕事をこなし、チャールズ・チャップリンも絶賛するほどでしたが、ギャラは全て実母と義理父がコカインとヘロインを買うために使ってしまったのです。1935年、ジョンは2人を訴えましたが、126,000ドル(日本円で約1200万円)しか手元には戻ってきませんでした。ジョンは苦しい生活を強いられることになり、気の毒に感じたチャップリンが苦しい時期に援助したこともあったそうです。この一件がきっかけとなり、クーガン法(California Child Actor's Bill)が定められ、子役の雇用者はギャラの15%を積み立てておくことが義務づけられるようになりました。ほかにも、学校の勉強に遅れがでないよう配慮したり、就労時間にも制限をもうけるようになったのです。ちなみに、ジョンの母親は「ジョンは撮影を遊びと思い楽しんでいた」と法を少しゆるめるように提言しましたが、ジョンをはじめとする元人気子役たちは「仕事だと割り切っていた」と証言。どんなに小さくても役者としてのプライドを持ち、仕事をこなしているのだと主張したのでした。次は子役に双子が多く採用されている、その理由についてです。次ページへ>>前のページへ1234次のページへ