ワル役に挑戦した『Mr.ソクラテス』と愛に目覚める高校生を演じた『プライベートレッスン―青い体験―』。どちらもこれまでのイメージを一新させる演技力が印象的で、知られざる一面を見ることができる、ファンであれば必見の作品です。そのストーリーと見どころをお届けします!
超型破りな‘正義のヒーロー’『Mr.ソクラテス』
ワル役に挑戦した『Mr.ソクラテス』 |
ドンヒョクは札付きのワル。普段はこぼれる笑顔が印象的なキム・レウォンですが、本作では挑発的な眼光が見る人の心に強く訴えます。アクションも存分に披露し、強い男・キム・レウォンの色香を全編で堪能することができるでしょう。
そして、タイトルからはひたすらハードボイルドな男の映画のようにも思えますが、誘拐されたドンヒョクが命を引き換えに要求されたものが「勉強」であるあたりは、実はかなりのコメディ。受験勉強が熾烈なことで知られる韓国社会のシニカルな描写が隠れテーマだったりもするのです。
■ストーリー
誰もが“ワル”と恐れる超不良青年のドンヒョク。ある日、謎のシンジケートによって突如誘拐され見知らぬ廃校で目を覚ました彼が、命と引換えに要求されたもの。それは、身代金でもリンチでもなく、なんと警察官採用試験のための受験勉強だった! やがて、組織が派遣した“先生”による死と隣り合わせの教育を経て熾烈な受験戦争を見事勝ち抜いた彼は、凶悪犯罪担当の刑事になる。しかし、第2の人生をスタートさせ、不良時代にはあり得なかった家族や同僚、社会に対する愛情に目覚め始めた彼に組織から思いもよらぬ命令が……。シンジケート、そして警察組織の狭間で生きざるを得ない彼に、果たしてまっとうな正義の使者として生き続けるための起死回生のチャンスはあるのか!?
■12月2日(土)よりシネマート六本木でロードショー
次ページは、キム・レウォンの原点に迫る2000年の作品、『プライベートレッスン』をご紹介します。