長く記憶に残る作品
『夏物語』のロケは4ヶ月間、韓国全土で行われた。外での撮影が続いたためか、10月でも小麦色の監督とビョンホン。(左からチョ・グンシク監督、スエ、イ・ビョンホン) |
イ・ビョンホンさんは久しぶりのラブストーリーのヒロインを演じますが、いかがでしたか?
ビョンホン:
『バンジージャンプする』などの作品で大学生を演じたことは過去にもありますし、時代的背景は『我が心のオルガン』を髣髴させたりもします。しかし、異なるキャラクターで異なる感情を表現することは俳優として面白さを感じる経験でしたね。
プレス:
スエさんは3本目の映画ですが、シナリオのどんな面に惹かれましたか?
スエ:
シナリオもよかったのですが、横にいらっしゃる監督やイ・ビョンホンさんへの信頼感が大きかったです。話をしていく中で、上手く演じられるに違いないと自信を持つことができました。
プレス:
監督は前作『品行ゼロ』でも80年代を舞台に作品を撮っていますが、過去に対する特別な想いがあるのでしょうか?
監督:
特に過去への想いや思い出に重きを置いて作品を選んでいるわけではありません。『夏物語』に登場するキャラクラーの感情が気に入り、やってみたいと思ったのです。
プレス:
最後に監督からこの映画の魅力について一言お願いします。
監督:
難しい質問ですね……(笑)。これまで陰に隠れた場所にいたのに、突然このような場所に出たので頭が真っ白になってしまって……。
プレス:
では、イ・ビョンホンさん、いかがですか?
ビョンホン:
私もあまりインタビューを受けるほうではないのですが、こうしてスエさんや監督の口数が少ないため、私ばかりしゃべっているような気がします(笑)。この映画は……、たくさんお話したい魅力があります。もしかしたら、ポスターやタイトルから素朴なラブストーリーと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、とても感動的な作品です。長く記憶に残る作品になるかと思います。
イ・ビョンホンが相手役に推薦したということで、「ひょっとして2人は……」というウワサが聞こえてくる中で、ビミョーにつっこんだ質問に答えるビョンホンのユーモアが場を沸かせました。
製作発表会では映画のメイキングやシーンも公開されたのですが、なんといっても緑輝く夏の風景が美しい! その中に登場するちょっとレトロなファッションのイ・ビョンホンとスエの姿は、まるで一幅の絵のよう。60年代後半から70年代といえば、韓国が軍事政権下にあった時代。当時の、知られざる若者たちの青春群像を知るという意味でも興味深い一作となりそうです。
日本では2007年お正月第二弾で全国ロードショーとなります。
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■映画『夏物語』の公式ホームページ