映画『オールド・ボーイ』での狂気に満ちた冷ややかなまなざし、そして『美しき野獣』での冷酷非情な検事。若き演技派といわれるユ・ジテが、なんと‘映画監督’として来日、「ショートショート フィルムフェスティバル」で監督作品『How Does the Blind Dream』を上映しました。上演後、ユ・ジテ監督を直撃インタビュー。奇想天外、前代未聞の作品と、監督としての抱負についてききました。

パク・チャヌク監督から多くを学んだ

「監督として来日すると、役者のときよりも人前で話す機会が増えますね」というユ・ジテ
—『How Does the Blind Dream』ではCGのつかい方など、絵作りに強いこだわりを感じました。色使いにはパク・チャヌク監督などの影響があるようにも思えます。撮影に当たってどんなコンセプトを重要視したのですか。
ユ・ジテ「私自身が映画を撮るにあたって、これまで一緒に仕事をした監督の映画の世界を、あらためて探求してみたりもしました。俳優として演技をしながらいろいろな影響を受けていますが、特にパク・チャヌク監督からは多くのことを学びました。パク・チャヌク監督は絵コンテをしっかり作ってから撮影するスタイルで、彼のそんなところにも刺激を受けています。今回の作品はデジタルビデオで撮っているのですが、悩んだのは、いかにフィルムの感覚に近づけるかということです。デジタルを使ったのは、フィルムよりもCG処理がしやすいためです」

—脚本には、どのようなメッセージを込めたのでしょうか。
ユ・ジテ「この作品には、これといった事件はありません。偏見を持たずに自由に、ものごとを歪曲せずに、楽しく幸せに生きようという気持ちを込めています。『何が言いたいのかわからない』という人もいるかもしれませんが、そういった疑問があってもいいと思っています。映画は、ひとつだけの意図のもとに作られるのではなく、多様な考えが散りばめられているものです。様々なアプローチをしてもらっていいと思います」

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