韓国での人気はヨン様以上!?
さて、このミュージカルの会場で気づいたことが一つ。それは取材に訪れた韓国マスコミの多さでした。公演が終わった後には、出てきた観客たちにマイクを向けてインタビュー。中にはテレビニュース用のレポートを撮影しているアナウンサーの姿もありました。さらに、このミュージカルを見るために、韓国では一泊二日のパッケージツアーが企画されたほどの大人気。
というのも、チョ・スンウは韓国で名実ともに若手ナンバーワンといわれている俳優だからです。映画「マラソン」の大ヒット、そして数々の映画賞の受賞。また、この「ジギル&ハイド」での成功…。今回の取材に韓国から同行した韓国の新聞記者の一人は、「チョ・スンウは映画とミュージカルをこなすことができる唯一の俳優」と評価していました。
彼のもう一つの魅力は、型にはまらない生き方です。交際を宣言している女優のカン・ヘジョンとは映画祭などに手をつないで現れる大胆さ。その堂々とした姿を韓国のマスコミ関係者は「ハリウッドならともかく、保守的な韓国では異例のこと」と語ります。そんな彼の姿は、急速な変化を遂げながらも、まだ伝統を色濃く残す韓国社会で、若者たちの羨望の的となっています。
次回作は、そのカン・ヘジョンとの共演作「とかげ」(原題)。実力派カップルの作品に期待が高まっています。
ミュージカル「ジギル&ハイド」
ロバート・スティーブンスンの原作を基に1990年ヒューストンエリー劇場で初公開され、1997年にブロードウエイで初上演された。善の象徴「ジギル」は「エマ」は「ルシー」という二人の女性との愛を通じ、善と愛の間で悩み苦しむ。1980年代のロンドンを背景に、洗練された舞台とあたかも魔法のような舞台転換、ビクトリア時代を完璧に再現したクラシカルな衣装も見逃せない。
チョ・スンウプロフィール
1980年生まれ。身長・体重: 173cm、63kg。血液型: B型。ミュージカル:「地下鉄一号線」「若きウェルテルの悩み」「カルメン」
映画:『フーアーユー』『クラシック』『下流人生』『ラブストーリー』『マラソン』他