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「オフクロからハハー」呼方で中身も変わる(2ページ目)

お母さん、おふくろさん、ママ、ハハーっと時代により母親の呼び方が変わり、ドラマの中での描かれ方も変わる。その変遷を振り返ります。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

奥さんも外にでる

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妻としての母は家の奥にいるので「奥さん」と呼ばれますが、80年代になると家の奥から外に出始めます。

『北の国から』(1981)は母(いしだあゆみ)が家を出たことから黒板家は北海道に向かいます。『金曜日の妻たちへ』(1983~85)ではいしだあゆみ、高橋恵子、篠ひろ子らが不倫に悩みます。

母親主役のホームドラマが主流だった時代も80年代半ばまで、80年代後半、トレンディドラマの時代になると家族がみんな外に出てしまいホームドラマが成立しにくくなります。連ドラで母親主役のドラマというと桃井かおりの『花へんろ』(1985~87)のように過去に向かうようになります。

ママやハハーなど多様化

ずっとあなたが好きだった DVD-BOX
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さらに90年代なると、連ドラでは家族が外に出ていってしまい残された母は攻撃的になってきます。『ずっとあなたが好きだった』(1992)の冬彦の母・野際陽子であり、『渡る世間は鬼ばかり』(1990~)の(山岡久乃の)娘たちであり。

そんな先鋭化していく連ドラの母親にかわって、オーソドックスな母を描いたのは朝ドラ、昼ドラや2時間ドラマ。

朝ドラはヒロイン中心ですが見守り、時に叱咤する母親も昔から重要なキャラです。それに加えて『青春家族』(1989)からは外に出る母親も主役としたダブルヒロイン(いしだあゆみ、清水美砂)という新しいパターンも出てきました。

昼ドラでは実際に見ていた若いお母さんの等身大かつ理想の姿としてほのぼのとしたキャラがヒットしました。大家族ものの『天までとどけ』(1991~99)の岡江久美子(ここでついたママキャライメージは『はなまるマーケット』に引き継がれてます)や「ハハー」と呼ばれのほほんとした雰囲気の『ぽっかぽか』(1994~97)の七瀬なつみが印象的です。

2時間ドラマでは浜木綿子の『おふくろ』シリーズ(1985~2003)が印象深いところです。
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