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赤いシリーズ2005『赤い疑惑』放送 冬ソナ+牡丹と薔薇=大映テレビ(3ページ目)

韓流ドラマの流行や山口百恵のトリビュートからついに赤いシリーズをリメイク!ただし大映テレビじゃなくてホリプロが制作を主導しているんですよね。往事の雰囲気は再現されるのか?

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

韓国ドラマは70年代、東海テレビドラマは80年代の大映テレビ

大映テレビの歴史を振り返ると、70年代の赤シリーズと80年代の少女シリーズには同じようでも受け取られ方に大きな違いがあります。
赤シリーズはどシリアスとして「百恵ちゃん、かわいそ~」と視聴者を没入させたのに対し、少女シリーズでは『スチュワーデス物語』を見てスチュワーデス志望者が殺到したように真剣に見られましたが、一方で迷セリフ、感情むきだしの演技、無茶なストーリー展開に笑ってしまう、という楽しみ方をされたのです。

大映テレビが変わってしまったかというとそうでもありません。後で赤シリーズの再放送を見ると考えてみるとおかしいんじゃないか?というところが多々あります。
それがおかしいと見えないのは自ら出生が大映テレビ的だった山口百恵の説得力と、テレビというものに圧倒的に説得力があった70年代という時代でしょう。

それが少女シリーズになると、主演アイドルは仕事の一環として演技をし、また視聴者もテレビを「これはつくりものだ」と距離を持って見ている、そこが違います。

そうして見ると70年代の赤シリーズは韓国ドラマ的です。
これはテレビドラマを楽しむ、という面では70年代の日本と現代の韓国がだいたい同じような状況にあるからではないでしょうか。日本が戦後の混乱を脱したのは55年で赤シリーズはその二十年後。韓国が現在の体制になったのは78年の民主化以来だから十数年とだいたい同じような時間経過です。

そして東海テレビ昼ドラは有名な「たわしコロッケ」などその無茶さを楽しみにされて少女シリーズ的です。

ベスト3

さて、今回DVDがリリースされる9作の中からおすすめを選ぶとやはり少女シリーズの最初の方の三作

『スチュワーデス物語』
『不良少女と呼ばれて』
『少女に何が起こったか』

です。後からできたものと比べると勢いというか熱気が違います。個々の作品の詳細はタイトルをクリックしたリンク先で解説しています。


さて、大映テレビについては今回は入門編として、さらにつっこんだ内容を予定しています。大映テレビはなぜこういうドラマになったのか、スタッフの面から解析していきます。

関連リンク

ガイド記事:「かなり濃すぎるで『牡丹と薔薇』」

ガイド記事:「ドッロドロ『真珠夫人』」

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