子育て/子育て関連情報

築地魚河岸三代目に教わるお正月の味と心(2ページ目)

大人気コミック「築地魚河岸三代目」の原作監修をされている小川貢一さんは正真正銘、築地の三代目。そこで今回は小川流のお正月の楽しみ方や築地でのお買い物術について教わってきました。

執筆者:飯野 耀子

元旦にはお墓参り

小川さんのお節。卵焼きの松露など築地の老舗の味もいっぱい入ったお重になっています。(問い合わせ:魚河岸三代目 千秋
ところで“三代目”小川家のお正月というのはどんなお正月なのでしょうか?

「これは魚河岸ということではなくて、うちということだと思うけど昔からうちでは元旦にお墓参りにいく習慣があります。朝、お雑煮を食べてお墓参りにいって、それから家に帰ってお節とかお正月のご馳走を食べるという感じかな?最近はみんな大人になってそれぞれに家族もあるからお墓参りは別々に行っているけどそれでもみんな、行ってますよ。」

因みに小川家のお墓は決して自宅の近くにあるというわけではないそうで、ご先祖様を大事にする姿勢も代々受け継いでいらっしゃるんですね。ところでお話にも出てきたお雑煮。もしや魚河岸ならではのお雑煮では?と思い質問してみると

「それは普通の鶏と小松菜の関東風のお雑煮(笑)でも鶏肉は宮川さんなど築地の美味しい鶏屋さんのを買っています。」

鶏の宮川といえば本にも出てきますが行列のできる鶏屋さんとして有名なお店。特に鶏鍋セットは有名で、歌舞伎役者さんたちにも愛される逸品だそう。

因みに何か魚河岸流は…?

「う~ん、もともとお節っていうのは女性もお正月は休んでということで暮れの内に料理を用意してというものでしょ?だから昔ながらのオーソドックスなお節が家でも並ぶんだけど、昔からやっぱりお刺身はお正月もたくさん並んでたかな。ものはその時に一番美味しい魚。今はあまり珍しい光景ではなくなったかもしれないけど、昔はお正月に生ものっていうのは珍しかったと思うよ。あとはそれに蟹があったり、魚たっぷりの寄せ鍋とか、あと弟が家にいた頃は免許を持っているので家でふぐをさばいてくれたりっていうのがあったりね。今は僕が魚を捌いて出してます。」

おうちでふぐがさばかれるなんて凄いですよね。因みに小川さんが経営する千秋でもお節を販売しているのですが、常連さんに以前お話を伺ったところ「メニューとしてはオーソドックスで伝統的なお節なんだけど、ここは材料の質が他とは一味も二味も違うからそういう意味でものすごく豪華で贅沢なお節っていうかんじだよ。」とのこと。最近では小川家でもお節はお店のお節を召し上がっているそうです。

おせちに飽きたら…

ところで小川さんがお節に飽きた時ように簡単で美味しい魚河岸レシピを二つ教えてくださいました。

「お正月用にみなさん、ゆでダコって買うでしょう?あれね、半分はお刺身として食べて、半分をマリネにしておくといいですよ。マリネは玉ねぎのスライスに、サラダオイル、塩、コショウだけ。うちは年末の内に作っちゃうんだけど、これだったらタコが余ったからっていうのでもすぐにできて美味しいからお勧めですよ。」
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