種が一番栄養がある
伊藤さんはとても美味しい玄米を食べさせてくれることで有名な方なのですが、そもそも、なぜ玄米を選ばれたのでしょうか?「食べ物の中で最も生命力のあるものは種。だからミイラと一緒に見つかった大昔の種も水をやったら今の時代に芽が出るでしょう? そのくらい種っていうのはエネルギーがいっぱい含まれた存在。玄米というのはお米の種そのものでしょう? だから私は精製されたお米ではなくて玄米を使うの。これはお野菜もそうでね、皮に一番栄養があるし、生命力がある。人間も外界と体内の間のフィルターになって皮膚は防衛の役割を担ってくれているでしょう? 食べ物も一緒。ただ栄養が一番溜まるということは農薬なども一番溜まるということ。だからこそ一番良い場所を食べるために無農薬などの安全な食材を求めないと本末転倒になってしまうからちょっと高くてもそういう食材を使うの。今子育てをされているお母さんたちにはこの『丸ごと食べる』ということの大事さを解ってもらいたいと思います。」
なるほど、こう聞くと本当に安全で美味しい食材のみで食卓を飾りたくなりますよね。ただそこはお財布という問題も現実には出てきます。そこでお財布と折り合いをつけなければならない場合は一部だけでもいい野菜を取り入れる方法をご紹介します。まずは生姜やネギなど解毒効果の高い薬味として使う野菜は無農薬のものを買うという方法。また週に何回かは皮ごとつかったお料理をする日を決めて、その日は無農薬のものを買うという方法。もちろんおうちで育てるというのもありですよ。
新鮮なものを食べる
週末はオシャレな親子連れもいっぱい訪れるとのこと |
「なるべく新鮮なものを食べるようにしてほしいと思いますね。冷蔵庫に何日も入っていたしぼんだ野菜からじゃエネルギーがもらえないでしょ?」
それから「季節感を感じるということも大事にしてもらいたいと思います。今はスーパーなどで一年中、同じ野菜が買える時代で、ファッション以外のことから季節感を感じるのが難しい時代になってしまっているでしょう?でもこの季節感を感じる食生活というのを、特に子育てをしているお母さんには大事にしてもらいたい。そしてそういう生活の中からたくさんの五感を育てる機会を子供に与えてあげてほしい」とも。
心を温める子育てを
最後にとても心に残ったお話をご紹介します。「科学的にどうこうということは私には解らないのだけど、最近どうもぬくもりを感じることやものというのが少なくなってきているように感じます。でも人間はぬくもりや温かさというものに触れていないと心が冷えちゃうのよ。だからぬくもりを感じさせるということを子供をもっているお母さんたちには大事にしてもらいたい。そしてたくさんのぬくもりをあげながら成長させてあげてほしい。これは人に触れるっていうこともそうだし、手作りっていうこともそれにあたると思うのよ。」
私はこのお話を伺っている際に伊藤さんからたくさんのぬくもりをいただいたように思います。全てを一度にというのは大変だと思いますので、ぜひできることから取り入れていってみてくださいね。
夏以降は伊藤さんのお教室も予定されているそうなのでぜひ、そちらにも参加してみてください。
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