春は始まりの季節。お子さんの健康も考え、食を今一度見直してみる、いい機会です(撮影 シヲバラタク) |
今回は、皆さんの好スタートを祈って、簡単にできる鯛の料理をご紹介いたします。
おめでたいときには、鯛(たい)
鯛の尾頭付きは、自宅で焼くのが大変。お魚屋さんに頼むと、用意してくれます(写真提供 銀座朝川) |
このように鯛というのは、平安時代から日本人にとっては縁起のいい魚とされてきました。ご存知かもしれませんが、なぜかというと、「おめでたい」の「たい」と「鯛」が語呂合わせになって、縁起がよいとされるから。他には、「たい」と「大位」という語呂合わせがあったという説もあります。
「鯛」という言葉は、他にも使用されます。例えば、諺で有名なものとして、「腐っても鯛」。これは「本当に優れたものは、傷(いた)んで駄目になったようでも、なお、その値打ちを保つ」という意味を持つ諺です。それくらい鯛という魚の価値があるということ。ちなみに、鯛は非常に腐りにくい魚としても有名で、そこからも「おめでたい魚」として扱われるようになったともいわれています。
春の鯛は、「桜鯛」
桜鯛を知っていますか?これは春になると真鯛の体が赤くなり、それが桜色に見えるところから呼ばれるようになった鯛の名称です。なぜ赤くなるかというと、赤い色の素になる海老を食べているから。海老も昔から、長いひげや曲がった腰が「長寿」を表すといって縁起のいい食材とされていて、鯛は海老の縁起の良さと鯛自身の縁起の良さと、二つの良いことを食べられる食材なんです。
鯛の目玉は栄養が豊富!
一時、鮪(まぐろ)の目玉焼きが流行った時期がありましたが、これは目玉に含まれるDHA・EPAという成分が脳にいいということから。DHAやEPAは、アレルギー疾患の予防に効果があるだけではなく、新一年生に嬉しい学習能力・記憶力の向上効果もあるといわれています。そのDHAやEPAが、鯛の目玉にも含まれています。小さいお子さんだと目玉を怖がるかもしれませんが、ここは一回勇気を振り絞って。食べたらきっと、好きになると思いますよ。ぜひ、鯛の目玉を捨てないで、食べさせてあげてくださいね。
「鯛の鯛」を知っていますか?
鯛の鯛。わかりますか?鯛の形をしています |