任せるときは、ハッキリと任せる
少し話は変わるかもしれませんが。子供に少しずつ責任を任せるというのは、子育てのなかでとても大切なことです。以前、「友達に自分のおもちゃを貸すことができなくて困っている」というお母さんから相談を受けたことがありました。そのお子さんと直接話して、おもちゃを貸さない理由がすぐにわかりました。お母さんが子供におもちゃを与えるとき、そのおもちゃを子供に所有させていなかったのです。どういうことかというと、その子供はそのおもちゃを自分のものだという認識がありませんでした。これでは友達に貸せるはずがありません。自分のものではないのですから。むしろ、貸さないというその子供の行動は正しいともいえます。なんでもかんでも子供に与えて責任を任せるのがいいとは思いません。しかし、少しずつ小さな責任を子供に任せて自分で管理させるというのは、子供の成長にとても役立ちます。
子供は、責任を任されるとうれしい
大人でも、新入社員として入社してすぐに、部長を任されたとしたらどうでしょう? いくら能力がある人でも、会社のサービスやシステム、あるいは社員のことをなにも知らない新入社員が部長をつとめるのは厳しいのではないでしょうか? もし、できたとしても、相当な戸惑いや混乱やストレスがあることでしょう。程よいストレスは心理的にも成長を促すことが知られていますが、子供に過度のストレスを与えることは、子供の成長にいい影響を与えません。子供にとって、責任を任されるというのは、うれしいことでもありますし、同時に難しいことでもあります。責任を任せるのに、なにも1部屋すべてを与えないといけないということはありません。小さい子供にとって、小さなスペースを任されることも大きな喜びになり得ます。それと同時に親も子供の行動を確認することができて安心です。小さな責任を任せることの積み重ねで、子供の成長を見守ることが子供の健全な心の成長を育みます。ぜひ、小さな責任から任せて、子供も親も小さなストレスに抑えることをおすすめします。
>> チビタス「子供を伸ばす部屋作り」特集へ