細気管支炎(さいきかんしえん)とは?

Q:うちの子供が数日前から微熱・鼻水・のど痛など、風邪のような症状が続いています。昨日から夜中から「ぜいぜい」言うようになり、小児科にかかると「細気管支炎」といわれました。これはどんな病気なのでしょう。喘息とは違うのでしょうか?

1歳未満の「風邪」は医師の診察を
1歳未満の「風邪」は医師の診察を
A:細気管支炎はウイルスによる細気管支の炎症です。細気管支とは、気管支が枝分かれした端の方で、大変細い(大人でも2~3mm未満)気管支のことです。細気管支炎はさまざまなウイルスで起こりますが、代表的な原因ウイルスは「RSウイルス」というものです。

このウイルスは冬に流行するウイルスで、1歳未満の赤ちゃんだけでなくもう少し年長の子供や大人にも感染しますが、その場合は風邪のような症状で済むことが多いです。しかし赤ちゃんの場合、細気管支が大変細いので炎症が起こると、痰がすぐにたまって空気が通りにくくなります。このために息を吐き出しにくくなり、咳が出たり、ぜいぜいいう喘鳴が生じたりします。

喘息も細気管支に炎症が起こりますが、ウイルスによるものではなく主にアレルギーが原因で起こるものです。喘息の場合は熱が出ないことや、何度も繰り返すことが特徴です。

細気管支炎の症状

咳と喘鳴に加えて、呼吸困難が主な症状です。高熱が出ないこともあり、症状だけでは喘息と区別がつきにくいことも。多くの子供は5日程度で回復しますが、呼吸が苦しくなると息づかいが荒く、速くなったり、おっぱいやミルク・水分が飲みにくくなったりします。また、症状が強いと顔色が悪くなり(チアノーゼという状態)、呼吸の際に肋骨の間がへこむこともあります。

細気管支炎の治療

症状が強くなると呼吸が出来なくなって危険な状態になることがありますから、入院して酸素を吸ったり、水分を補給したりします。場合によっては人工呼吸が必要になることもあるほど強い呼吸困難になることもあります。

ウイルスが原因なので抗生物質は効果がありません。抗ウイルス薬は一般的ではなく、心臓病など限られた子供にしか使われません。喘息に使われる気管支拡張薬はしばしば使われますが、効果は確実とは言えないようです。いずれにしても、早期に適切な治療を受けることが必要です。

家庭での注意点

細気管支炎の原因であるRSウイルスなどは家族からの感染が主なものですから、特に冬場、家族全員が風邪の予防を心がけることが大切です。うがい・手洗いをしっかり行い、食事や睡眠など規則正しい生活を。そして、赤ちゃんの風邪は早めに医師の診察を受けるようにしましょう。

赤ちゃんの頃にRSウイルス感染を起こすと、喘息になりやすいというデータもあります。予防こそ最大の治療、この冬はしっかりと風邪対策に努めましょう。

*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の診察室での会話をもとに構成したものです。診断・相談が必要な方、お子様が病気にかかった場合は医院、病院で実際に受診してください。


<参考リンク先>
細気管支炎(メルクマニュアル)
RSウイルス感染症(国立感染症研究所)
子供を喘息にしないための3ポイント(感染編)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。