子供の病気/その他の子供に多い病気

「あの先生は、ヤブ医者!」は本当ですか?

「後医(こうい)は名医(めいい)」という言葉があります。患者さんが病院を換わったりした場合、先に診察した医師よりも後で診察した医師の方が正しい判断をしやすい、という法則があるのです。

執筆者:長尾 大志


「後医(こうい)は名医(めいい)」とは?

Q:うちの子供が最近、「喉が痛い」と言い出して、熱を測ると39度あり、急いで病院に連れて行きました。「夏風邪でしょう。熱が出たら熱冷ましを飲んで、休ませて下さい」と言われ、あまり薬も出してもらえませんでした。4日経っても熱が下がらないので、別の医院に連れて行ったら、即座に「プール熱」と診断されました。

最初の病院では一言もそのようなことは言われませんでした。今まで最初の病院を信頼してかかりつけにしていたのですが、今回の件で信頼できなくなりました。今後は違うところに替えた方がいいのでしょうか。

A:医師の業界(?)では、「後医は名医」という言葉があります。これは、同じ患者さんがいくつかの病院にかかった場合、後で診察した医師ほど正確な診断に至りやすい、と言う意味です。

「あそこはダメだった」という評判もあてにならない!?
「あそこはダメだった」という評判もあてにならない!?
ご質問の例ですと、プール熱の診断が最初の医師に可能であったか、と言う点が問題になるかと思います。プール熱の症状は、咽頭(のど)の痛み・結膜炎・高熱以外に頭痛・腹痛・下痢など風邪のような症状ですが、咽頭の痛みと結膜炎が両方出るのが特徴的です。結膜炎がないケースでは、咽頭が炎症を起こして赤くなり、高熱が出るだけで夏風邪との区別が出来ないわけです。

その後時間が経過して、症状が出そろったときに初めて、正確な診断に至ることが出来る。また、病状の経過、流れを知ることが出来るため、後で診察する医師ほど正確な診断に至る可能性が高くなるのです。

後医が名医となる理由

  • 病気の初期には限られた症状しか出ていないことがある
  • 病気の経過を見ないと正確な診断が出来ないことがある
  • 前医が使った薬が効かなかった、という情報が診断の参考になることがある
  • 風邪などの場合、後で診察を受けたタイミングで(自然に)治ってしまうことも多い
以上のことで、最初にかかる医師より、後でかかった医師がいい印象になるケースがあります。でも最初にかかった医師がかかりつけ医だった場合、たった1回のことで、今まで積み上げた信頼関係を崩すことは得策ではありません。かかりつけ医は、どの他の医師よりお子さんのことを知っているのですから。くれぐれも感情的になって、「あそこの先生はダメ!」と早合点をしないようにしましょう。

*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の診察室での会話をもとに構成したものです。診断・相談が必要な方、お子様が病気にかかった場合は医院、病院で実際に受診してください。


<参考リンク先>
「かかりつけ医」と「専門医」の違いって?(記事)
子供が軽症の喘息 どう治療する?(記事)
教えてドクター!Q&A 夏の風邪 プール熱(記事)
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