音楽に対するこういった苦手意識が生まれてしまうのは、幼少期の親子のかかわり方によるところも大きいそう。今回は主に発声の基礎を中心に、幼少期の音感教育・音楽教育にスポットを当ててみました。
生まれつき音痴な人はいない
音痴は発声の基礎を身につけると直ります |
歌が苦手で、自分は音痴だと思っている方もいるかと思うのですが、「生まれつき音痴な人はいないのです。」そう断言するのがボイストレーナーの近藤京子先生。ロジェ・ワーグナー合唱団に在籍し、日本人として初の全米国際ツアーに参加。現在は劇団ひまわりの指導や「声の会」、音痴強制CD「Untied Voice Program」や「高音を自在に操る7つの法則(Attractive mermaid-ring in my memory the seven)」が大好評の近藤先生に、幼少期の発声の基礎について尋ねてみました。
先生によると、本当に耳が悪くて起こる機能性の音痴の人はごく一部で、たとえ音痴と思っていても体を開放し、発声のプロセスを踏んでいけば直ることが多いそうなのです。
劇団ひまわりでも実践! 音が安定する秘訣は安心感
近藤先生が指導をしている劇団ひまわりの子でも、音の安定しない子は頭で考えて緊張してしまい、呼吸が浅くなることが原因だとか。発声を楽しむプロセスを一緒に積み重ねることで、リラックスができて深い呼吸とともに自分の声に自信が持てるようになり、音が安定してくるのです。つまり、心と体が一体になると、いい声が出てくるということが言えるようです。こうしたプロセスは家庭でも実践が可能。周囲の目を意識する前の幼少期に、ママが根気よく子どもに関わることで、楽しみながら身につけることができます。次のページでは、発声を育む親子のかかわりをご紹介します。