男のこだわりグッズ/デジタルグッズ・便利グッズ

本を読む環境を持ち歩く方法としての読書灯

名作「Everest Ultralife LED Reading Light」に比肩しうるブックライトが見つかりました。それがZelco社の「MAX-5」です。どこでも本を読むための必需品として電子書籍と並ぶ読書の味方の登場です。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

名作「Everest Ultralife LED Reading Light」が手に入らなくなってしまった事


Zelco「MAX-5」5,250円(税込)

このガイド記事では、これまで沢山のグッズを紹介してきました。その中でも、Lumatec社の「Everest Ultralife LED Reading Light」は、その実用性の高さでも、使いやすいデザイン性でも、ギフトとしての魅力でも、持つ事での満足感でも、五本の指に入る名作だと思うのです。このガイドサイトが始まった時のテストとして書いた記事も同じLumatec社のブックライトでした。そもそも、Lumatec社というブックライトを専門に作るメーカーが存在するということが嬉しい事実でした。それは、どこででも本を読みたいと思う人が世界中に沢山存在している、という証拠のようにも思えたからです。

本には、こんな風に装着する。文庫本からA5版くらいまでカ バーする

その、Lumatec社が倒産したというニュースは、だからガイド納富には相当なショックでした。同時に、「Everest Ultralife LED Reading Light」が買えなくなってしまったわけで、それもまた悲しいニュースでした。それまでも、様々なブックライトを使ってみて、「Everest Ultralife LED Reading Light」以上のものに出会う事がなかっただけに、もう使えるブックライトは手に入らないのではないかと思っていました。だから。Zelco社の 「MAX-5」に出会った時は、本当に嬉しかったのです。

もう一つの小型読書灯専門メーカーによるブックライトのハイエンド


光源が見えない、つまり光が目に入らず、本に集中出来る仕組みになっている。明るさも十分だ。

「MAX-5」は、「Everest Ultralife LED Reading Light」とは、また趣が違うブックライトで、だからどちらが良いという比較は出来ません。ただ、普通に手に入る実用的でカッコよいブックライトが存在することには、とても重要な意味があると思うのです。それが、また小型読書灯の専門メーカーによるものだというのも嬉しい事実です(Zelco社は、1976年創業のアメリカの小型読書灯メーカーだそうです)。そう言えば、何故か、日本にはそういうメーカーは無いんですね。この「MAX-5」の光源になる高輝度LEDは、NICHIA(日亜化学工業)製だし、実際、日本が得意そうな分野だと思うのですが。

Kindleにもカバーを付ければ、こんな風に画面を照らす事ができる。KIndleの画面は反射が少ないので、ブックライトとの相性がとても良いのだ

「MAX-5」が凄いのは、その輝度の高さと、本をちょうど良い加減で照らす光の集め方でしょう。だから、とても本が読みやすいのです。明るいのに、周囲には光を散らさないというのは、旅先などで隣の人に迷惑をかけずに本を読むためのツールとして、とても重要なこと。また、光の角度をコントロールしやすいこと、輝度が二段階に変えられることなど、ブックライトとして、ここまで高機能な製品はほとんど無いと思われます。どうかすると、据え置きのベッドサイド用の照明機器に勝てるくらいの製品なのです。実際、ミニスタンドとしても使えるようになっているので、暗いバーカウンターなどで、簡易照明として使うのも良い感じです。バーに置いても似合う、電球部のスマートなデザインは、従来のブックライトには無かったものです。

ブックライトに求められる性能について

小型のデスクライトとしても使用可能。バーなどに常備する読書灯としても似合う佇まい

ブックライトの実用性は、結局のところ、光がきちんと本全体に当たりながら、その光が目に入ってこないこと。つまり、本を読むのに邪魔にならないように光源を固定出来て、その光の広がりは、A5サイズ程度の全体が照らされるギリギリくらいで、光の角度を自由に調整できることです。それに10時間くらいは連続点灯出来るバッテリーの持ちが加われば、まず実用的と言えます。本を快適に読むには、このレベルが最低限になります。実のところ、この最低限のレベルもクリアしていないブックライトが多いのも事実です。それは、別にメーカーが悪いというより、そもそも、暗いところで無理して本を読むのは良くない、ということなのだと思います。どうしても、暗い中でちょっとだけ内容を確認したい、という時に使うものとして作られている製品が多いということなのでしょう。

ソファの端に置いて、横になる際の背もたれにすると、読書から昼寝まで幅広く対応する

その点が、他のメーカーと、Zelco社やLumatec社のような読書灯専門メーカーとの大きな違い。暗くたって、快適に朝まで本を読んじゃいたい事ってあるよね、という、決して誉められないけど、でも本が好きなら、または朝まで寝られない時なら、普通にある欲求に応える、とてもニッチな、でもガイド納富にしてみれば、とても重要で必需品とさえ言えるグッズが、専門メーカーが作るブックライトなのです。冷静に考えれば、そんなにしてまで本が読みたいのか、と突っ込んでしまう自分もいるのですが、それに対して、「それは当たり前だろう」と答える自分がいます。電子書籍のブームの最中、iPadで本を読むのが何故快適かというと、それは言うまでもなく、どこででも光を気にせずに本が読める、その環境が素晴らしいからです。流通革命だとか、ビジネスが変わるとか、そんな事は、「暗い部屋で寝転んで本が読める」という快楽に比べたら小さいものです。

iPadで現在最強の読書アプリ、i文庫HD。ブックライト 要らずだが、文庫本+ブックライトより重いのはネック。一長一短だ。

そんな、ようやくiPadで実現した環境が、良いブックライトさえあれば、手持ちの書籍で再現できるのですから、ガイド納富に言わせれば、iPadが欲し い人と本が好きな人で、ブックライトを持っていない人がいる事の方が不思議でたまりません。それはまあ冗談ですが、ちょっと本気でもあります。思い立った時、とくに寝転んだ状態で本が読めない、そんな状況に耐えられない、そんなガイド納富と同じような病気の人は、是非、この「MAX-5」を試して欲しいと思います。Kindleにもカバーを付ければ、ブックライトが装着出来ます(という意味でも、Kindleは本に本当に近いツールで、そこが魅力だと思うのです)。

ガイド納富の「こだわりチェック」


ともあれ、「Everest Ultralife LED Reading Light」が無くなってしまったのは残念ですが、まだ、「MAX-5」のようなブックライトが存在することを喜びたいと思います。欲を言えば、もう少しだけバッテリーがもつといいな、とか、電池ボックスがあと少し薄いといいな、とか、キャリングポーチがもう少しかっこいいといいな、とか、注文がないわけではありません。でも、実用上不満に思う部分は全くないし、電池のもちも、通常80時間、明るさHIGHでも10時間もつわけで、また、あの明るさを実現していて、10時間連続で使えるなら、それはもう凄いという領域でしょう。現時点での最高傑作であることは間違いありません。
<関連リンク>
Zelco社のハイエン ドブックライト「MAX-5」の購入はアシストオンで

ガイド納富の「Everest Ultralife LED Reading Light」についてのガイド記事、その1
ガイド納富の「Everest Ultralife LED Reading Light」についてのガイド記事、その2

読書関係のグッズに関するガイド記事
電子書籍作成についてのガイド記事はこちら
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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