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メッセンジャーバッグの大人的な展開と活用(2ページ目)

建築家とアパレルデザイナーが組んだroのメッセンジャーバッグは、構造的な発想を、大人も使えるデザインに落とし込んだ見事な出来。二分割できるフリップなど、その使い勝手を詳細にレポートします。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド


中に入れるものによって形を変えるフレキシブルな形状

ノートからファイルフォルダ、カメラ、文庫本。
手帳、iPod、傘、水筒まで余裕で収納。

メイン部分は、一つの広いボックスのように見えて、実は前面側に二つのポケットが付いています。ただ、このポケットは布製でマチがなく、使わなければメイン部分の広さを邪魔せず、使う場合もポケットというより、間仕切り的な使い方が出来るようになっています。メイン室には大きな書類やノートを入れて、手帳類はポケットにといった具合です。

また、横に広い形状なので、左右に並べるような形でモノが収納できるのもポイント。上の写真では、下に折畳み傘を入れて、その上からA4ファイルサイズのリングノート、A4用のファイル挟み、トラベラーズノート、水筒(500ml)を入れて、間仕切り用のポケットにカメラ(Canon Dial)、文庫本(ガイド納富特製ブックカバー付き)を入れています。さらに、前面のポケット左側にiPod、右側にモールスキンノート(ポケットサイズ)。ペン差しにはファーバーカステルの「UFOパーフェクトペンシル」とラミーの「サファリ万年筆(スケルトン)」を入れています。それぞれが、きちんと見渡せるので、必要なモノをスムーズに出し入れできます(A4のリングノートを入れた横に水筒が入る横幅の広さに注目してください)。

また、多少厚みがあるものを入れても、そこは布製ですからフレキシブルに受け止めてくれます。フリップのマチに余裕があるので、フリップを被せてしまえば、型くずれしてるように見えないので、スマートに装着できるのも嬉しいところです。

二分割されたフリップは機能とデザインの見事な融合

フリップはファスナーで分割できる。
これは、革部分のフリップを上げたところ。

そして、この「HOWARD MESSENGER」の一番の特徴は、ナイロンと牛革、二つの異なる素材をファスナーで繋いだフリップです。見た目のアクセントになっているのはもちろん、実際に使ってみると、これが中々実用的で、上手いこと考えたなあと感心してしまいました。

使っていると分かるのですが、この横長のタイプのカバンは収納のしやすさ、見通しの良さと引き換えに、フリップの開閉が大袈裟になってしまうという欠点もあるのです。まあ、仕事などで中のものを取り出す時などは、室内でカバンを降ろした状態で行うので問題はないのですが、ちょっとiPodを出したいといった、歩行中の取り出し作業に、幅が広いフリップをはね上げるのは、何だか大荷物を扱っているような気分になるのです。

そこで、このフリップ分割機能が役立ちます。例えばガイド納富は、カバンの向かって右、つまり革部分のフリップの下にiPodや水筒といった、歩きながら取り出しがちなものを集めて収納。これが、かなり快適で、フリップを持ち上げる大袈裟さが解消されて、とてもスムーズにカバンの中にアクセス出来る。この機能が面白いのは、フリップ自体は全開するので、前面のポケットだけでなく、メイン室の中も普通に出し入れ出来ること。

ナイロン側のフリップを上げたところ。
このスタイルでほとんどの仕事はこなせる。

また、ナイロン(広い方)側のフリップを上げると、ペン差しにアクセスできるのも魅力です。手帳類はこちらに入れておくと、ビジネスと遊びをさりげなく分けることが出来ますし、必要最小限しかカバンの中を見せずに済むのも良いですね。広い方と言っても、A4の短い辺程度の幅ですから、フリップの上下も簡単です。

さらに、この「HOWARD MESSENGER」は、A4の雑誌などを縦に入れることも可能ですから、幅広い側に書類を縦に収納し、狭い側にはペットボトルや傘、文庫本や手帳といった道具類を収納する、というのも、このカバンの能力を引き出す使い方だと思いました。とにかく、モノをざっくりと入れて、でも何となく整理されてしまう、そんなカバンだと思うのです。

マチが広がり、ストラップは傾斜が付いている

マチを約5cm増やすことができる構造。

基本的には、狭めのマチで書類をスマートに持ち運ぶのが、このカバンの本来なのですが、時には、ちょっと大量の荷物を入れたいときがあります。そんな時のために、マチが5センチ広がるようになっています。このマチを広げると、カバンは書類用から、一般の荷物用へと用途をシフトさせることが出来るのですが、この機能はフライターグなどにもあって、メッセンジャーバッグの特徴の一つでもあるようです。

この機能は、結局カバンの下部分を膨らませるわけで、つまりは、厚みがあるものの収納時に役立つ機能です。ガイド納富は、大きな展示会で、大量のパンフレットなどの紙資料と、大量のサンプルをもらいながら歩くのに、このマチが広がる機能に随分助けられました。あと、デジタル一眼などの大きなカメラや、円筒形の容器などを入れる場合も、このマチを広げる機能が役立ちます。

ストラップもメッセンジャーバッグに多い、カバンに対して斜めに付くタイプ。これは、ストラップを短くして、たすき掛けにした時に、ちょうど背中にカバン本体が来るようにと考えられたもの。また、長くして肩に直接掛けた時は、お尻の角度に合うので歩きやすいというメリットもあります。太めのストラップは頑丈で、しっかりしているのは良いのですが、着脱出来ないのは個人的に残念でした。


ガイド納富の「こだわりチェック」

この「HOWARD MESSENGER」を使って、もう一ヶ月半くらいなのですが、使えば使うほど、つくづく完成度の高いカバンだと思いました。基本的にはたすき掛けが好きでないガイド納富ですが、このカバンならたすき掛けも良いなと思うほど気に入ってしまいました。もちろん、たすき掛けでなくても使い勝手が悪くなることもありません。

A4サイズが縦に入って、B4サイズが収納できて、でも、あまり大きい感じがしないデザインは、フリップを同じ色の違う素材でツートンにしたことや、マチを狭くとったこと、縦横のサイズバランスなど、様々な要素を周到に計算して作られているからでしょう。また、重い荷物を入れても大丈夫なタフさを持ちながら、裏地のセンスの良さで大人がビジネスで使えるエレガントさも兼ね備えるあたり、粋と言っても良いような気もします。実際、この裏地、模様も生地もとても上質です。

ニューヨークではデザイナーに人気だという、このカバンですが、老若男女選ばず使えるデザインと機能は、もっと広く使えると思うのです。それこそ、子供が自転車に乗るのに持たせても、それほど不自然ではなく、ガイド納富が打ち合わせに持っていくのにも便利で、発表会などの紙資料を大量に貰う場所や、雑誌類を大量に持ち歩く時、古本屋めぐり、CD屋めぐり、図書館などでも活躍すると思います。スケッチブックと画材を入れたりするのにも合いそうです。


<関連リンク>

・roの「HOWARD MESSENGER」はスタイルストアで購入出来ます【完売しました】

・roの新作「ポケットメッセンジャー ブラック」はスタイルストアで購入出来ます

・roの新作「Zip Horizontal Messenger」はスタイルストアで購入出来ます【完売しました】

・スタイルストアではroのPC用ビジネスバッグ「MOBILE OFFICE 15"」も扱っています【完売しました】

・roのその他の商品はコチラです

roの日本での公式サイト

メッセンジャーバッグの標準ブランド、フライターグ公式サイトはこちら


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