トイカメラでポラロイド写真が撮れる「HOLGA by Polaroid」
日本ポラロイド「HOLGA by Polaroid」 |
ポラロイドフィルムは、原理的にはフィルム面に感光したものが写る普通のフィルムと同じです。なので、カメラのフィルムがある場所にポラロイドフィルムを置けば、ポラロイドカメラが出来上がります。そのようにして作られたポラロイドカメラだけどピンホールカメラでもある「ピンホール80」という製品もあります(この製品も既に生産終了。今売っている分がなくなったら終わりなのだそうです)。
ガイド納富が愛用している「HOLGA by Polaroid」も、そんなポラロイド製品の一つ。ブローニなどの中判フィルムを使うくせに、どうしようもなくチープで楽しいトイカメラ「HOLGA」にポラロイド用バックパックを付けた製品で、通称「ポルガ」などとも呼ばれています。HOLGAが、そもそも適当にしか写らないカメラなのに、1枚数百円のポラロイドフィルムを使うのですから、もう滅多なことではシャッターが切れません。
暗すぎたり明るすぎたり、ホルガはわがままなカメラである |
とにかく明るい所で、何か、写すと楽しいかなという場所で、しかも失敗を恐れず、でも「この一枚!」の気合いを込めて撮って、それでも失敗することがある、そんなカメラです。使うフィルムも、現像時間を計って、紙を剥がすタイプなので、勝手に画像が出てくるSX-70に比べて、かなり面倒で、しかも紙を剥がすまでの時間を間違えると失敗してしまいます。もう、とにかく面倒なのですが、それでも上手く写ると、意外にシャープな写真が撮れたりするので侮れません。
ガイド納富の「こだわりチェック」
かつて、最速だったポラロイド写真は、今や、最もスローなカメラになっています。フィルムは高いし、手に入りにくいし、露出やピントを考えないと写らないし、焼き増しも出来ないし、10枚撮ったらフィルムを入れ替えないといけないし、出来た写真もネットに上げようと思ったらスキャナでスキャンしなければなりません。でも、だからこそ、自分だけの一枚が撮れるカメラでもあります。
「ポラロイド・コレクション アメリカ 写真の世紀」(淡交社、2476円+税)というポラロイド写真の名品を集めた写真集を見ていると、「その一枚しかない」という特徴を最大限に活かした写真が並んでいます。実際に、ポラロイドで遊んでいて感じるのも、「この一枚」の中に、撮影した瞬間だけでなく、撮影しようと考えてから、実際にシャッターを押すまでの時間が写っているということです。
だから、ガイド納富は、ちょっとした記念があればポラロイドのシャッターを切ります。読んだ本が面白くて、その時に聴いていた音楽ととても合っていて、だから、その時一緒に飲んだお茶がとても美味しく感じられたりすると、そのお茶と本をポラロイドで撮って、曲名もメモしておきます。失敗したら上手く撮れるまで撮り直します。そうやって週末に、一枚の写真が出来上がります。
<関連リンク>
・ポラロイド「SX-70」の情報ならここ
・ポラロイドの針穴カメラ「ピンホール80」はこちら
・ポルガこと「HOLGA
by Polaroid」はこちら
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