価格やブランドに惑わされない「良い」モノ選び
道具を選ぶとき、ガイド納富が重要視するポイントの1つに、指先の心地よさがあります。価格とは無関係に、良い道具と指先の心地よさは比例します。つまり、良い道具を見極める際、価格やブランドよりも、この「指に馴染むか、操作が気持ち良いか」という点を重視した方が、間違いなく「良い」モノが買えるのです。道具の持つ魅力の中でも、スイッチを押す快感というか「操作」する楽しさというのは、かなり大きなウェイトを占めると思うのです。例えば、以前紹介したチボリ・オーディオの「Model One Radio」は、そのオーディオとしての音の良さは当然として、ラジオチューナー用の大きなダイヤルを回したときの指に残る気持ち良さや、スイッチのオンオフするときの感触の良さも、製品としての大きな魅力の一つになっています。
ボールペンをノックする快楽
気に入ったステーショナリーは、使う楽しみはもちろん、単に触ったり弄ったりする楽しみも満たしてくれるものです。例えばガイド納富は、ノック式のボールペンを手にすると、ついカチカチとペン先を出したり入れたりしてしまいますが、この時の感触が気に入らないと、それこそ、高級なボールペンであっても普段遣いとしては失格だと思ってしまいます。ペン先を出し入れする「カチッ」という感覚は、とても気持ち良いものです。それは、世界共通らしく、ドイツ生まれの「click Writer」シリーズのように、その「クリック感」に徹底的にこだわったボールペンもあります。
クリエイティビティを刺激する「前向きの快楽」
アイディアを考えている時など、誰でも経験があると思いますが、指先に刺激を与えてやると、脳の働きが活発になるそうです。集中力も増すように思います。ガイド納富は、考え事をしている最中に、気がつくとボールペンのノックボタンをカチカチしていることが良くあります。そして、アイディアはそういう状態から生まれて来ることが多いように思います。「考え事」のお供に、こういう「手遊び」が出来る道具があると、とても嬉しいものです。もちろん、高級万年筆を「持つ」喜びも、他には替えがたいものです。手に馴染む感触を味わい、持っていること自体に満足して、「書く」ことが楽しくて仕方がなくなるような快感。でも、その「快感」は、生産から離れたゆとりの中で生まれるもの。
一方で、この「click Writer」シリーズが与えてくれるのは、仕事や生活の中から何かを生み出すための「気持ち良さ」。そんな前向きの快楽が294円で得られることを知っている、ということが、大人の男の深みを作っていくのではないかと思うのです。
<関連リンク>
・チボリ・オーディオ「Model One Radio」紹介記事
・サンスター文具「click writer」紹介記事
・2005年普段遣いボールペン(2000円以内)ベスト5