紙に書いたメモが、そのままパソコンのデータになる、というソリューションは結構前から試みられていました。確かに、そうなると便利だよなあ、と思ってはいたのですが、どこかで「ビジネスユース過ぎて道具としての面白みには欠けるなあ」とも思っていました。しかし、今回、ぺんてるの「airpen」と日立マクセルの「penit」を使ってみて、どちらも思った以上に普通の紙とペンとして使えること、そして、どちらも大人の道具的なテイストも持っていることに驚きました。結構、イケるのです。そんな「電子ペン」の現在をご紹介します。

大人のムード漂うケースに入った、ぺんてる「airpen」

「airpen」ぺんてる、25000円~28000円程度

ぺんてるの「airpen」は、普通のノートパッドにメモリユニットを装着し、専用のペンで書くことで、ペンの軌跡をメモリユニットが記録。後で、メモリユニットをUSBでパソコンに接続すれば、メモパッドに書いた内容がパソコンに送られるという仕組み。メモパッドのページをめくった時に、ボタンを押してページを変えた事をメモリユニットに教えてやる必要がありますが、その他は、本当に、普通にメモを書いている感覚です。

必要なものは全て収納出来る専用のケースに入っていて、そのままメモを取ることが出来ます。このケースが中々ムードがあって、デジタル機器というよりも、むしろエグゼクティブ用のステーショナリーのような雰囲気を醸し出します。中のノートパッドは、普通のA5サイズのメモパッドなので、好きなメーカーのものに差し替えることも出来ます。そうすることで、より高級感も高まりますね。

バッテリーは、ペンがボタン電池、メモリユニットは単4電池1個が必要ですが、これで約90時間の連続使用が可能。ほとんど電池切れの心配をする必要はありません。もし途中で電池が無くなっても、コンビニなどで入手出来ますし、何より、電池が無くても普通のノートパッドとして使うことが出来ます。ぺんてるによると、この「普通のメモパッドとして使う」という部分を大事にして、この「airpen」を開発したのだそうです。

「airpen」の使いこなしを考える

左がメモリユニット。これを付ければどんなメモ帳も電子ペン用に早変わり
メモした内容は、そのままパソコン用のデータとして二次利用できる

「airpen」の面白さは、ペンとメモリユニットさえあれば、どんな紙も電子ペン対応になってしまうこと。最初はケースに入れた状態や、ケースからノートパッドのホルダーを取り外した状態で、ライティングボード上でメモを取る、という形で使用すると、エラーが出にくく、確実にパソコンへのデータ取り込みが出来るのですが、慣れてくると、ボード無しでも、きちんとデータをメモリユニットに送りながら書くことが出来るようになります。そうなれば、メモリユニットとペンという身軽なスタイルで持ち歩き、パソコンにも入れたいメモを取る時だけ、さっとメモリユニットを装着して書けば、書いた紙を人に渡してしまっても、同じ内容を後でパソコンのデータとして取り出したり、保存したり出来るわけです。

慣れれば、これだけ持ち出して使うことができるようになる

この「airpen」のシステムは、例えばイベントなどのアンケートに利用すれば、被験者は単に普通にアンケート用紙に回答していくだけで、パソコン用のデータを蓄積するといったことも出来ます。しかし、そういうビジネス用途のソリューションとしてより、メモの可能性を広げるツールとして使う方が面白そうです。例えば、芸能人などにサインしてもらって、そのデータをコレクションするとか、地図などを書くのが上手な人に案内図とか書いてもらって、それをメールで配布するなど、紙に書いたものが、同時にパソコン用の画像データになるというシステムは、かなり応用範囲が広いのです。

ペン先は普通のマルチペン用のリフィルが使えますし、メモパッドも市販のものが使えますから、本当に普通のメモ感覚で書いたものがパソコンのデータになります。画像ではなく座標がデータになっているので、後で線の太さや色を変えたりするのも簡単です。散らばりがちなメモを一括管理出来るだけでも便利ですよね。

次のページは、もう一つの電子ペン、日立マクセルの「Penit」の紹介です