本当に使えるバックパックベスト5
バックパックは数あれど、アウトドアブランドのパックに普通のカバンとはまた違った意味で魅力を感じてしまうのは私だけでしょうか。軽量性、耐久性は言うに及ばず。重心をコントロールする工夫や革新的な機能、そして付属へのこだわりなど“カッコイイ”と一言で語りつくせないものがあると思います。今回は、ちょっとした登山から街使いまで、全局面で活躍してくれるパックをご紹介したいと思います。
第5位:グラビス
都市生活者向けの機能性バッグという視点では、グラビスという存在を忘れてはならないかと思います。スノー&サーフのイメージがまず思いつきますが、ブランドスタート時よりさまざまなカバンを開発してきました。
中でもバックパックの出来栄えは秀逸。長方形の仕切りが特徴的な名作、METROをはじめさまざまな商品をリリースしています。卓球のラケット用バッグを作っていたことも。
今回ご紹介するA frameは古典的なデイパックを発展させたかのようなデザインが特徴的。音楽ツールに対応した各所のポケット、ノートPC用の仕切りなど随所にグラビスらしい気配りを感じさせてくれます。
左上:腰に当たる部分にはパッドが。背中がムレないよう通気を確保しているのもポイント。左下:両サイドのポケットには間仕切りが入る。右上:クッションパッドが入ったフロントポケットの内側。右下:2室に分かれた仕切り。
第4位:アークテリクス
登山者向けにハーネスを作っていただけあり、アークテリクスの商品には無駄をそぎ落としたかのような機能美を感じさせられます。止水ジッパー、圧着技術などこのブランドから発信されたかのようなテクノロジーも多々あり。用途別にさまざまなモデルがありますが、今回は超定番とも言えるアロー22をピックアップ。
アークテリクスならではの伝統的なディテールが積み込まれたこのカバンは、バックパックのお手本のようなもの。22Lという、山でも街でもいける容量も見逃せないところ。はじめてのバックパックに最適な一品でもあります。
第3位:マムート
登山家らに絶大な支持を誇るマムート。創業150年以上という歴史の深さからも、技術力の高さが伺えます。バックパックはもちろんのこと、チョークバックやロープバックなど種類の豊富さも目を向けたいポイント。
こちらのエナジャイズは20Lというほどよいサイズ感だけでなく、通気性のよい素材を用いたウエストベルトや背面の風通しなど、細部にもこだわった商品に仕上がっています。ポップな布地も、マムートならではの遊び心ではないのでしょうか。
第2位:クレッタルムーセン
スウェーデン発の注目アウトドアブランドといえば、やはりクレッタルムーセンをおいて他にありません。1984年に創業したこちらは、丁寧な作りとありそうでなかったアイデアが発揮されたアルピニストブランドになります。
デザイン大国、北欧からやってきただけあり、タイトでアームホールが狭く着丈の短いシェルパーカなど、今までの概念を覆すようなウエアを作っている点も見逃せないところ。
今回ピックアップしたRATATOSKは、形はもちろんのこと素材に至るまでさまざまな試みがなされたカバンになります。ロールオープン式の雨蓋やコーデュラとケブラーが結合した素材など、随所にスペシャルな仕様が施されています。背負った時の軽さも注目すべきポイントだと思います。
第1位:ミステリーランチ
テクニカルパックの基本といえば、やはりミステリーランチしかありません。パックの神様、デイナ グリーソンが手掛けるこちらはハイエンドの名に相応しいスペックを誇ります。クライミングやハンティングだけでなく、ミリタリーでも重宝されているというのだから、信頼性の高さが伺えます。
3Day Assault Packは、ミステリーランチならではの3ファスナーデザインに加え、さまざまな機構が詰まった革新的なカバン。細部うんぬんよりも、とにかく手に取った時の質感、軽さが高次元。フレーム設計も言うことなしです。
それと余談ですが、これを置いているお店がアウトドアショップでもスポーツ用品店でもないビームス原宿にあるという事実もすごいのではないかと。
左上:サイドのポケットにウエストベルトは収納可能。左下:リッドには細かな区分けが。右上:外側とインナーに設けられたテープ“PALSウエイビング”は、拡張パーツをつけるためのミリタリーディテール。右下:スムーズな開閉の止水ジッパー。
いかがでしたでしょうか。形だけで選ぶカバンというのももちろんありなんですが、機能面に注目してみるとより奥深い世界に触れられると思います。用途やライフスタイルに合わせてお気に入りのバックパックを探してください。
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