男の腕時計/スイスの老舗高級ブランド

ヴァシュロン・コンスタンタンの新機軸(2ページ目)

250年以上の歴史を誇るジュネーブ屈指の老舗、ヴァシュロン・コンスタンタン。最新の話題は、自由な組み合わせで自分だけの腕時計が作れるパーソナライズを導入した「ケ・ド・リル」。その画期的な新方式とは。

執筆者:菅原 茂

400通りの組み合わせが可能なパーソナル・モデル

「パーソナル・モデル」は、厳密にはゼロから始めるフルオーダーではないものの、あらかじめ用意されたパーツを自分の好みでかなり自由に構成できる。スーツのパターンオーダーに近いが、1モデルにつき約400通りものバリエーションが可能なので、世界で1本しか存在しない自分モデルを作るのも夢ではない。

「ケ・ド・リル」ムーブメント
自社で開発から製造を手がけた最新の自動巻きムーブメント。ロジウムまたはルテニウムのコーティングが施され、文字盤とケースバックの両面から見える
ではパーソナル・モデルの作り方を具体的に見ていこう。オーダーは、ヴァシュロン・コンスタンタンのブティックを始めとする世界100店舗(日本8店舗)に置かれた専用のPC端末で行う。コンピュータでシミュレーションするのは、いかにも現代的だ。顧客は、画面上で項目ごとに組み合わせ例を確認し、各段階で仕様を決めていく。パーツのサンプルにタッチしてドラッグするとデザインが簡単に変更できる。その組み合わせ例が正面、横、裏の3方向から見られるので、完成した時のイメージがかなりリアルにつかめる。

まずは機能だが、ムーブメントはヴァシュロン・コンスタンタン自社製の自動巻きで、3針デイト表示付きと、やはり3針でデイデイトおよびパワーリザーブ表示付きの2種類から選ぶ。ケースに用いる素材には、ピンクゴールド、チタン、パラジウムの3種類がある。ちなみに、素材のミックスは行わず、すべて同素材で統一した製品も「ケ・ド・リル」のスタンダード・シリーズとして市販される(このページ一番下の写真参照)。

構成パーツ
外装を構成するパーツ。ピンクゴールド、チタン、ルテニウムの3素材を自由に組み合わせて、約400種類のバリエーションを作ることができる

オーダー用PC
オーダーは、タッチパネル式の専用PC端末で行う。非常に直感的でわかりやすい。
パーソナル・モデルを自分仕様に組み立てていく醍醐味は、このピンクゴールド、チタン、パラジウムの3素材を自由に組み合わせたカスタマイズである。ケースのミドル(胴の部分)は、左右の側面やラグ、サポートプレートなど全部で7部構造になっており、これにチタン製のインナーケース、ベゼル、裏蓋、リューズの4つが加わってケース全体が完成する。3素材をすべてのパーツにあてはめて組み合わせを試みると、計算上では何万通りにも達する。しかし、幅広いデザインが可能なのは結構だが、そのすべてが美しいとは限らない。その点はヴァシュロン・コンスタンタンも十分考慮しており、これら構成要素を3つにグループに整理して、組み合わせ例を約400に絞り込んだ。これでも一般時計愛好家にとっては十分なバリエーションといえるだろう。

最終的にパーソナル・モデルの仕様が決まると、ディスプレーに価格が日本円で表示される。一例として、デイデイト&パワーリザーブのモデルで、ピンクゴールドをケースの主体にしてチタンを側面に組み合わせた場合、642万6000円(予価)になる。また、組み合わせ例は3つまで保存できる。

ヴァシュロン・コンスタンタン「ケ・ド・リル」スタンダード
ヴァシュロン・コンスタンタン「ケ・ド・リル デイト・オートマティック」のスタンダード・シリーズより。こちらは通常モデル。ピンクゴールド。自動巻き。378万円


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