Audi(アウディ)/アウディの車種情報・試乗レビュー

伝統の5気筒でTTはリアルスポーツRSへ(2ページ目)

コンパクトスポーツのアウディTTに340psの2.5リッター直噴直5ターボエンジンを押し込んだTT RS。このヤンチャな高性能モデルはもうリアルスポーツカーの領域です。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

超お金持ち用の次世代スーパーカー!?

アウディTT RS
このモデルのために新開発された2.5リッター直5直噴ターボエンジンを搭載。最高出力340ps/最大トルク450Nmを発生する。6MTと組み合わせられ0-100km/hは加速4.6秒、10.15モード燃費は10.6km/lとなる

エンジンを掛けると、その瞬間に5気筒であることが分かる。独特のサウンドだ。アウディといえば昔は5気筒のイメージが強かった。その伝統にあえて挑戦したというクワトロ社の心意気にも拍手を贈りたい。

現行モデルでスポーツ度にかなり本気さが増したTTだが、RSはもうリアルスポーツカーの領域にある。エンジンパフォーマンス、ハンドリング、ブレーキ性能は、駆動方式を超えて“ファン”のひと言。個人的には5気筒系の音はあまり好きではないが、これだけ強烈な走りを見せつけられれば、音などもうどうでもいいや、とさえ思う。それに、シフトチェンジ時の切れ間などけっこう迫力のサウンドが聞こえてくる。

もっとも、ノーマルのTTがあって、TTSが出て、このTT RSとなると、ちょっとユーザーは悩んでしまうと思う。他の各シリーズに共通の展開なのだが、さすがにA6→S6→RS6で見せたようなホップステップジャンプ的“ぶっ飛び三段活用”ほどの説得力には欠けているからだ。できればオーバーフェンダー加工なども含め、もっともっと見栄えのヤンチャさも欲しかった気がするのだが……。それならば850万円なんて中途半端な値段にしなくても良かった。いっそ1000万円でポルシェ911と勝負してもいい。

この大きさは貴重である。だから、こういうヤンチャな高性能モデルがあっていい。アウディらしく、炭酸ガス排出量もけっこう低い。実はこういう小さくて高性能で環境性能もそこそこ、なんてモデルこそが、超お金持ち用の次世代スーパーカーになるかも知れない。だって、フツウ、900万円あったらポルシェ911買いますから……。

アウディTT RS
サスペンションのダンピング特性を連続的に変化させ挙動を抑制するマグネティックライドをオプション(20万円)で装備する
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