大勢で出かけたくなる、ミニバンのお手本
07年に日本デビューを果たしたシトロエンの7人乗り3列シートミニバン。国内販売の約40%を占める人気モデルだ。09年のマイナーチェンジによりエンジンを2リッターから1.6リッターターボエンジンに変更している。ラインナップは1.6Tエクスクルーシブのみとなり、価格は377万円 |
日本のミニバンムーブメントも落ち着き、というか定着を過ぎてそろそろ“飽き”の段階に入ってきたような気がする。少子高齢化、核家族の高齢単独世帯化、ガソリン価格の高どまり、エコブームなど、いずれもミニバンにとっては否定的な要素になりえる。要するに、多くの人が実用を上回る不要に気づく状況になってきた。
そんななかでも、もちろんミニバンはいっそう吟味されて、これからも乗用車の柱のひとつとして支持はされるはずだ。国産車を見渡してみれば、5ナンバーサイズの7人乗りミニバンか巨大で威圧的な上級ワゴンモデルには相変わらず人が集っている(本当に人が集って乗ってくれればそれにこしたことはないのだけれど)。
実用一辺倒の選択になる反面、ある意味ミニバンに目の肥えた日本人の中には、あの広さと大きさ、ワンモーションの形が好きでしかもある種の趣味性をも求めたいという、わがままなユーザーもいるはずだ。もしくは、これまで輸入車に乗り続けていて、どっぷりとガイシャワールドにハマっており、ミニバンが必要になったものの今さら食パンみたいな国産車には乗れないという逆のパターンもおられよう。
そんな方々にオススメなのが、シトロエンC4ピカソ。とにかく、大勢でどこかへ走って行きたいという気分にさせてくれるから、ある意味、マルチシーター乗用車のお手本みたいなクルマだ。
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