バイク/ツーリングスポット

身近な絶景 奥多摩から昇仙峡へ(2ページ目)

緑豊かな奥多摩から甲府盆地を抜け、昇仙峡へと向かう、日帰り絶景ツーリングをご紹介。あまりハードではなくて気軽に行けることに重点をおいた旅です。

執筆者:埜邑 博道

日本一の渓谷美を誇る昇仙峡で、郷土料理に舌鼓

昇仙峡
昇仙峡でワインディングを堪能。ガンガン下っていく感覚がたまらない
次に向かうのは、昇仙峡。太良峠を通り、一度甲府市へ下る必要がありますが、その下り道がまたエキサイティング。舗装されてはいるものの、途中からクルマ1台分がやっと通れるくらいの道幅になり、さらに路面が荒れていきます。ガンガン下っていく感覚が楽しくて、目的地を忘れてつい走りに夢中になってしまう。そんな自由なバイクの魅力を味わえる道です。

山を下りきると、武田氏親子3代を奉った「武田神社」の大きな社が目の前に。武田神社は武田氏館跡に鎮座していて、館跡には堀や石垣、古井戸などが残っています。人望に支えられ、大きな城や石垣を築くことなく甲斐の国を治めたといわれる信玄。自然の中、雄大な歴史に思いを馳せてみるのもまた良し。

寄り道しつつも県道6号線を再び北上すると、昇仙峡に到着。昇仙峡は全国観光地百選、渓谷の部で第1位を獲得したこともある美しい渓谷です。日本一と称えられる絶景の渓谷美の中を走るのは格別です。

仙娥滝
仙娥滝。30mの落差から流れ落ちる激流は迫力満点
まずは、花崗岩が侵食されてできた奇岩がいたるところにあり、とりわけ巨大な岩を激流が下り落ちる、落差30メートルある仙娥滝のスケールに圧倒されます。迫力でいえば、日光の華厳の滝をしのぐほど。遠くにいても、水煙が涼気をこっちまで運んできてくれるので清々しく、気分転換に最適です。

その他にも、僧侶円覚がその岩の頂上で修行した伝説が残る覚円峰や、花崗岩をくり貫いて作られたトンネルなど、一風変わった風景が楽しめます。

昇仙峡でもうひとつのお目当てが、甲州の郷土料理「ほうとう」を食すこと。老舗の橋本屋は、なんと信玄の時代から伝わるという伝統的なほうとう鍋でもてなしてくれます。

ほうとう
彩り鮮やかな季節の野菜とともに煮込んだほうとう。むっちりとした食感だ
幅広で肉厚の麺を、季節の野菜とともに味噌ダシで煮込んだほうとう。底のほうからグツグツと音をたてる鉄鍋に食らいつくと、むっちりとした食感のほうとうが甘辛い味噌とマッチしてたまらなくうまい。素朴だが温かみのある、心がホっとする味です。身も心も満腹になったところで、そろそろ旅も終わりです。

帰りは一気に距離を稼ぎたいので、勝沼ICから高速に乗るのがベスト。しかしその前に、甲州みやげに地場ワインをゲットしようではありませんか。勝沼といえば、言わずと知れた、日本のワイン製造発祥の地なのです。
勝沼ICのそばにある「ルミエール」は、勝沼でも老舗のワイナリー。120年と言われるルミエールの歴史は、そのまま日本のワイン作りの歴史と重なります。予約すると、テイスティングや工場見学もOK。

華やかなワインの香りに思わず誘惑されそうになっても、旅のお供はバイクです。グッとこらえて、楽しみは後にとっておきましょう。旅の余韻に浸って味わうワインはまた格別ですよ。

奥多摩map
キャプ:東京方面からは中央高速八王子ICで降りて、国道411号線に入り、途中から秋川渓谷沿いを走る檜原街道を通って奥多摩周遊道路へと向かうルートが道や景色が変化に富んでいておすすめ




※本ガイドサイトに掲載されている文章・画像写真などのガイドサイト上の著作物を無断で複製することを禁じます。ガイドサイト上の著作物の著作権は株式会社エイ出版社に帰属します。
【編集部おすすめの購入サイト】
Amazonで人気のカー・バイク用品をチェック!楽天市場で人気のカー・バイク用品をチェック!
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます