しっかりとしたシートながら、バリアブルスペースにも対応
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さすがにメルセデス。フロントシートもしっかりしている。 |
元々シートアレンジは、日本車の得意とするところであった。3rdシート床下格納やチップアップシート。さらに箱型1Boxタイプミニバンでは、回転対座やフルフラットシートもある。これは、ちゃぶ台を出せば食堂、片付け座布団を敷けば居間、布団を敷けば寝室といった、限られた空間を有効に使う、日本の優れたバリアブルスペース(可変空間)の考え方に通じるものだ。
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2ndシートは、アームレスト付きのキャプテンシート。フロントシートバックには、膝の形に合わせたえぐりが。パノラミックスライディングルーフも開放感を助長する。 |
その一方で、バリアブルスペースの考え方をクルマに持ち込むと、シートのつくりが薄くなったり寸法が削られたり、形状が収納を優先し座り心地が犠牲になったりといったデメリットも生まれる。だから椅子文化のヨーロッパでは、空間を可変させることより、椅子本来の機能である、座り心地を優先してきた。
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このボディサイズで、3rdシートも快適。3rdシート用のエアコンの噴出し口も装備。 |
Rクラスでは、さすがにどのシートもしっかり作ってあり、なおかつバリアブルスペースにも対応する。3rdシートはダブルフォールディング、2ndシートはシートバックを折ると座面が沈み込む。その結果、フロントシートより後方は、見事にフラットなラゲッジスペースになり、全長1982mm、最大1931Lものラゲッジスペースが生まれる。
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2nd、3rdシートを倒せば、全長1982mm、最大1931Lものラゲッジスペースが生まれる。 |