余裕の走りと価格に安さが魅力
ノートは日産のコンパクトカーラインナップの空白を埋めるモデルです。女性向けのマーチ、男性向けのキューブ、さらには高級さを追求したティーダのどれにも合致しないユーザーを対象にしたモデルとして開発されました。リヤのデザインはルーフまで回り込んだリヤのコンビネーションランプが大きな特徴 |
外観デザインはフロントは日産車の特徴であるウインググリルを採用しますが、ルーフまで回り込んだリヤのコンビネーションランプが大きな特徴です。丸みを帯びたルーフラインいに対してやや違和感を感じさせるくらいのデザインですが、個性的であることはとても良いことだと思います。
パッケージングの良さも見逃せません。リヤドアの開口部が大きくて乗り降りしやすいクルマになっていると同時に、後席のシートの座り心地も上々。もちろん頭上にも足元にも余裕の空間があります。簡単に操作できるシートアレンジと合わせてフィットに負けず劣らずの魅力的な空間作りがなされています。
インテリアも安っぽさはない |
ただ、出足の良さを良くしたあまり発進時に軽くアクセルを踏んだだけですっと飛び出すような唐突感が感じられました。このあたりは好みにもよるのでチューニングが難しいところでしょうが、私としてはもう少し穏やかな発進を望みたいところです。
発進がやや気になったことを除くと、ノートの走りは全体に好感の持てるものでした。エンジンそのものは80kWのパワーですから特にパワフルな印象ではありませんが、比較的軽いノートのボディに対しては余裕十分ともいえる動力性能。走り出した後の変速フィールはCVTの良さがうまく引き出されている。高速走行では室内騒音が大きめに感じられたが、コンパクトカークラスとしてはまあ静かなほうだろう。4.7mの最小回転半径は街中での取り回しの良さを保証するものだ。
ノートの注目点は価格設定の安さだ。ベースグレードの15Sの価格はなんと126万円で、これは1.3Lエンジンを搭載したコンパクトカー並みの価格。これは相当に安いと思う。プライバシーガラスや運転席シートリフターを装着したVパッケージを選んでも132.3万円だ。
オートライトシステムやオートエアコンなどを標準装備した15Eを選んでもぎりぎりで130万円台に収まるので、ノートを買うなら15S Vパッケージか15Eを選べばいいだろう。スポーティグレードの15RXもそれなりに魅力的だが、150万円台の価格はコンパクトカーのものではなく1.5L車のものになってしまう。
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