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ダイアリー新車試乗レポート レガシィ6気筒モデル試乗

9月9日にレガシィシリーズに追加された、3000ccの水平対向6気筒エンジンを搭載した3.0Rに試乗したのでインプレッションをお届けします。

執筆者:松下 宏


写真左が6気筒の3.0Rで右は4気筒の2.0R

試乗したレガシィ3.0Rは水平対向の6気筒エンジンを搭載したモデルです。従来のレガシィでも3000ccの6気筒エンジンが設定されていましたが、排気量の割にはトルク感が薄い印象がありました。それに対して今回のエンジンは、全面的な改良が図られた上にVVT機構が採用されるなどしたため、格段に気持ちの良いエンジンに仕上がっています。水平対向6気筒というのは、エンジンの素性からしてバランスの良さは最高ですし、水平対向という気筒配置から低重心になるというメリットもあります。特に今回のエンジンは軽くてコンパクトに仕上げられていますから、クルマとしてもバランスが良くなり、回頭性に優れた気持ちの良い走りが楽しめます。

アクセルを踏み込んでいくと、まずは回転の上昇のスムーズさに驚かされます。従来よりも500回転高い7000回転まで使える設定になっていて、トップエンドまでパワーが伸びていくのが感じられます。VVT機構によって低速域でのトルク感も向上していますから、レガシィのボディに対しては十分に余裕のあるエンジンといえます。

レガシィには2000ccのターボエンジンを搭載したGTがラインナップされていて、これが高い人気を集めていますが、ターボでガンガンに走るより、気持ち良く走りたいというタイプのユーザーにこの3.0Rは向いています。ヨーロッパでもこのモデルに試乗しましたが、アウトバーンでは余裕で高速クルージングをこなし、時速150kmあたりからでも力強い加速が得られました。タイヤはGTと同じ17インチのポテンザですが、3.0Rでは乗り心地の良さも特筆されます。GT系ではスペックBに代表されるようなかなり硬めの乗り心地が特徴でしたが、3.0Rでは乗り心地にも十分に配慮されていて、大人乗り味といった感じです。

価格設定はターボよりも少し安い程度の水準ですが、味付けの違いが明確なので、積極的に3.0Rを選ぶユーザーは多いでしょう。欲を言えば、GT系や標準モデルとのデザイン上の差別化をもう少し明確にしたほうが良かったのではないかと思います。普通のレガシィとは違うのだということが、遠くから見てもひと目で分かるくらいのほうが良いように感じられました。

レガシィは初代モデルがデビューして14年が過ぎました。当初は年齢が若くてスポーティ志向が強かったユーザーも、だんだん年齢が高くなるに連れて質の高い走りを志向するようになっています。そんなユーザーにこの3.0Rはお勧めです。最新の安全装備であるADAを採用したモデルも70万円高ですが用意されています。

関連サイト
レガシィ6気筒モデルデビュー
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