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05デトロイトショー情報1 スバル初7人乗りSUV スバル・B9 TRIBECA詳細情報(2ページ目)

世界3大自動車ショーの一つ、デトロイトショーの様子を現地よりお届けします。ショー情報第一弾は、スバル初の7人乗りSUVです。日本発売はあるのか? クルマの詳細をレポートします。

執筆者:森山 みずほ


●スバルB9 TRIBECA(トライベッカ)




2005年初夏から北米を中心に発売が開始される、スバルのフラッグシップモデルがこのB9トライベッカ。7人乗りのクロスオーバーSUVですが、アメリカでは5人乗り仕様も発売されます。

ちなみに当初、現地では日本への導入は無し! と言い切っていて少々残念に思えていたのですが、なんと帰国後、日本で行われた新春懇談会において、竹中社長自らが“アジアでも売りたいと…”とコメント。どうやらショー発表後、中国をはじめとしたアジアから欲しい! という要望が強かったためということで、日本での発売の可能性も前向きに再検討されているというのです! とは言え、左ハンドル仕様のみを念頭に置いて開発しているため、早くても日本導入は来年以降ということなのですが、期待はできそうですね。

このトライベッカは、レガシィをベースに、ホイールベースを3インチ(約7.5cm)、全幅は4インチ(約10cm)広げられています。さらに車重が重くなったことで乗り心地を確保すること、そして3列シートとしたことから、リアサスペンションを新開発のダブルウイッシュボーン式に変更(フロントはレガシィ用を改良しています)

特徴の一つは、アメリカ市場としては短い全長(4822mm)ながら3列シートの7人乗りが可能という点。日本ではいまや当たり前になりつつある3列シートですが、アメリカでは小さいボディサイズで7人乗れるというのは画期的なことなのです。
「最近のアメリカではフレキシビリティを求める声が多くなった」と開発者の方も言っていましたが、そんなアメリカ市場の声を受け、2列目シートは4:2:4分割、3列目は5:5分割のシートに。さらに2列目シートは200mmのロングスライドも可能になっています。
ちなみにフロントシートは『AM95』というアメリカ人男性の95%を網羅する体型(身長約187cm)のダミーを座らせて開発。「実際には、昨今体型はどんどんよくなってきているためシートを一番下げた状態ではAM97.5でもまったく問題なく乗れるようにしました」とのこと。そしてフロント&セカンドシートに人が座った場合では、どちらもAM95が普通に乗れるスペースを確保しています。さらにその状態(つまりフロント&サードシートに人が乗った状態ね)でのサードシートは、いささか狭くなり『JM50』という身長167cmが目安になっているのです。

…とここまでは開発者の弁なのですが、百聞は一見にしかずで実際に乗ってみました。その写真が左のものなのですが確かにフロントとセカンドシートは座面も大きく、足元空間も広かったです。ちなみに写真のスライド位置はサードシートにも人が乗ることを想定した位置です。
運転席。ちなみに私の身長は158cmです

セカンドシートに着座。3列目にも人が座れる位置にセット

サードシートの着座。撮影用にセカンドシートのシートバックは倒しています

さすが身長187cmを想定しているだけあり、ヘッドクリアランスも十分。ところがサードシートは…う~ん、狭くはないけれど開放感があまりないのね、というのが正直なところ。ただシートはけっこうしっかりしていて、ただ座ってみただけですが、なかなか座り心地は良かったです。
☆エンジン
エンジンは3.0Lの水平対向6気筒で全車に5速AT。これにシンメトリカルAWDが組み合わされます。トライベッカは『スポーティな走り』も大きな特徴の一つで、レガシィ譲りの軽快な走りができるとアナウンスされています。ちなみに燃費はまだ公表されていない(というか計測がまだ行われていないとのこと)のですが、「相当な軽量化を行っているので、同クラスのMIDサイズSUVとしては、中位以上の燃費が出ると思っています」とのこと。ちなみに車名の“B”はBoxerエンジンを意味し“9”はスバル製品のコードネームなんですよ。
B9全体のカットモデルです


細かいスペックは最後にまとめてありますので、よかったら見てみてください。


実際にクルマを見てみて、私も「これ日本で売ったらいいのになぁ」と思いました。レガシィの走り+SUVとしての使い勝手が加わったら、やはり魅力的ですしね。それに内装などの仕上がりもとても良く、高質感がありさすがフラッグシップモデルという感じはしました。これなら女性でも乗りやすそうだし、7人乗りながらファミリーカーっぽくないところが、またいいですよね。個人的には左ハンドルのままでも良いような気がするのですが…。ただし問題は価格です。アウトバックの3lが現在315万円ですから、それより高くなるのは確実なわけで、クラス的にはMD-Xなどと比較されそうですが、現実にはエリシオンやアルファード、エルグランドとかのLクラスミニバンとの競合となる気もします。でもこの中では全高が最も低いのがトライベッカで、はやりスタイルはワゴンにかなり近く、そう考えていくと…意外とライバルは国産車にはいないような気もして、やはり日本導入が待ち遠しくなるばかりです。




全長×全幅×全高 189.8in(4822mm)×73.9in(1878mm)×66.4in(1686mm)
ホイールベース  108.2in(2749mm)
最低地上高    8.4in(213mm)
エンジン     水平対向6気筒3.0l DOHC
最高出力(hp)   250hp@6600rpm
最大トルク    219lb.-ft.@4200rpm
ミッション    5速AT
車両重量     4245lbs.(1925kg)
トーイング重量  2000lbs.(907kg)
オプションで2500lbs.(1587kg)も用意
タイヤ       255/55R18

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