ムーブ・ラテはその名の通り、ムーブをベースによりパーソナル要素を追求したモデルなのですが、単純にデザイン違いというモデルではなく「癒し要素」を追求した、新発想の中身になっています。
たとえば装備面。ルームミラーの形を丸くしたり今までは違った書体のスピードメーターを使ったり、はたまたグローブボックス＆前席カップホルダーはガバッと開かないよう、ダンパーを入れてゆっくり開くようにするなど（余談ですが、グローブボックスのダンパーは内装担当者だけでなく、実際の足回りのダンパーを担当している方が参加し、中に荷物を入れてた際にもゆっくりと開くよう、チューニングしたというこだわりなんです）、細かい部分への質感もこだわっています。
「使っていくうちに、上級感が伝わってくるようにするため徹底して質感にこだわった」と開発スタッフが言うだけあり、ティッシュボックスを見えないようにする収納など、各種収納も凝っていて、なかなか使いやすく、また見た目にも綺麗な中身になっています。
ただちょっと残念に感じたのが、ドア内側のカラーパネルの部分。インパネ周辺が上質に出来ているだけに、どうもここがチープに見えてしまったのですが・・。聞くと、デザイナーの方はここにはファブリックを使いたかったとのこと。でもやはり軽自動車ということもあり、予算的に限られたものがあるため断念したとか。
そこで個人的にオススメなのが、写真のウッド調パネルセット（ウォームタッチ）というやつ。これはオプション設定なのですが、これを入れると色に統一感が出てより上質感がアップ。またこのカラー以外にも、もう一種類のウッド調パネルと４色のカラーパネルが用意されています。価格はウッド調のものが37,800円。カラーパネルが33,600円。ちょっと贅沢が可能ならばいかがですか？
●走り
走りの基本はムーブながら、フットワークはかなり熟成されています。しかも癒し系モデルということもあり、全体的にあたりも柔らかくマイルド。乗り手に不安要素を与えやすいロール感を打ち消すことに重点を置いたセッティングになっているおげで、どのに速度域でも動きがしなやかになり、ムーブよりも腰高感を感じず、乗り心地もフラットになっています。
また静粛性に関しても吸音タイプの天井を新採用するなどして、全体的なノイズもムーブと比較すると大幅に低減していてかなり静かになっているのも印象的でした。エンジンはターボもＮＡも３気筒ということもあり、アクセルを踏み込めば、やっぱりコロコロした音はしてくるけれど、街中で使う速度域ではかなり快適。とくにＮＡエンジンは静かで、クルマの動きもフラットなので、なんだか加速が鈍いようにすら思えたものの、ふとメーターを見るとびっくりするような数字になっていたこともしばしば。それほどスムーズだからタウンユースなら断然、ＮＡエンジン。どうしても俊敏な加速感を求めるならターボだけれど（ターボの加速感は逆にハンパなく強烈）、乗り心地はタイヤのせいもあり少しバタバタした感じになるのが惜しい気も。
●チャイルドシート
後部座席の座面の大きさ、そしてほぼ90度に開くドアなどはムーブ譲り。だからチャイルドシートの装着性もバツグンでした。バックルの長さも長すぎないので、どんなタイプのチャイルドシートでも確実に固定できます。装着後も、窓の位置（高さ）もほどよいので、チャイルドシートに座った子供も、けっこうドライブを楽しんでくれるのも嬉しい点です。
逆に気になったのが左右分割スライドしない（全グレード一体式スライド）こと。チャイルドシートを装着したまま、荷室の広さを片側だけでも変えたい時に不便だから。ただしシートバックの格納は、左右別々にワンタッチで操作可能。それだけによけい、分割スライドが欲しくなってしまったのですが。
便利さと居心地の良さ、この両面を追求したラテ。これ、女心はもちろん男心もけっこうくすぐられそうな、なかなか魅力的なミニカーになっています。使いやすく、落ち着き感のあるミニカーを探している人にオススメです。
綺麗なボディカラーも揃っているので、ぜひぜひ個性的なカラーを選んでみてくださいね。
プレゼントのお知らせ
さて今回は、ムーブ・ラテの1/35のミニカーを４名の方にプレゼントいたします。ご希望の方は、下の『この記事の感想を書く』にコメントとメールアドレスを残してください。締切は10月30日。当選した方のみには11月5日までにこちらからメールさせていただきますので、その際に送付先等を教えてください。
