個人的に気に入ったのは、フランスならではの遊びがあちこちにちりばめてあること。たとえばメーターは、水温計は温度計のカタチだし、燃料計はドットが波打っている。使い勝手もいい。ATのセレクターレバーは絶妙の位置にあるし、ドアポケットは1.5リットルのペットボトルが入るほど幅広く深いのだ。
フロントシートは他のクサラと似ていて、余裕のあるサイズと固すぎないクッションで、カラダをふっかり受け止めてくれる。フランス車そのものの優しい座り心地だ。リアはルノー・セニックやプジョー307SWに似た3分割だが、シートのサイズはそれらより余裕があるし、後ろにスライドさせればヒザの前の空間は20cmにもなる。こちらも上はガラスルーフなので、開放感でいっぱいだ。
ラゲッジスペースも3列シートにしなかったメリットが出ていて、とにかく広い。リアシートは個別に畳めるだけでなく、外すこともできるけれど、そうする必要はほとんどなさそうなほど。注目はキャスター付きの折り畳み式キャリーバッグ「モジュボックス」。そのまま広げてもよし、外して買い物に使ってもよし。ホンダのモトコンポ以来の大発明かもしれない。