フロントサスペンションはダブルウィッシュボーンに一新された。しかもこのダブルウィッシュボーン、けっこう凝っている。普通は、操舵に応じて左右に首を振るハブキャリアをそのまま上下のウィッシュボーンで支えるのだが、407のハブキャリアは2つに分かれていて、ウィッシュボーンで支えられる部分は固定。そこにマウントされた小さなハブキャリアだけが首を振るのだ。ステアリングやサスペンションの動きの滑らかさにこだわった、プジョーらしいメカニズムだ。



リアは形式こそいままでと同じマルチリンクだが、コイル/ダンパーユニットを思いきり寝かせている。こちらは206のトレーリングアームと同じように、ラゲッジスペースへの出っ張りを抑えるのが目的だろう。サスペンションをマウントするクロスメンバーは、スティール製から軽合金製にグレードアップされている。前後のダンパーはもちろん自製。V6には9段階可変のバリアブルダンパーが装着されている。



パワーステアリングは3タイプを用意。1.6/1.8リッターはエンジン駆動ポンプによる油圧式、2/2.2リッターは電動ポンプによる油圧式、V6はバリアブルタイプの油圧式(エンジン駆動ポンプ)だ。フロントがベンチレーテッドの4輪ディスクには、ABS、EBD、ブレーキアシスト、ESPが標準装備された。このうちEBDは、いままでのような前後制御だけでなく、左右制御も行ってくれる。



安全性では、エアバッグを合計9つ装備していることが目につく。9つめはステアリングコラムに取り付けられ、脚の損傷を防止するという。前席にはむち打ち防止のアクティブシートバックも採用。ボディではフロントのサイドメンバーに加え、アルミ製サブフレームを伸ばして第2のサイドメンバーとした点が画期的だ。



正直いうと、エクステリアデザイン、とくにフロントマスクの造形にはまだなじめない。でも、そのフォルムの中にあるメカニズムは、けっこう注目すべき点が多い。とくにサスペンションは、資料を見ながらうなってしまうほど、凝りに凝っている。新世代のネコ足が、どんな走りをもたらしてくれるのか。ちょっと楽しみだ。
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