ルノー/その他のルノー車

ロードインプレッション・海外編 クリオ1.5dCiに乗って考える(2ページ目)

現在日本で買えないフランス車のひとつにディーゼルがある。そのうちの1台、ルノー・クリオ(日本名ルーテシア)の1.5dCiに乗ったので、ディーゼルについての考えを交え綴っていこう。

執筆者:森口 将之

クリオの1.5dCiには65PSと80PSの2種類があって、乗ったのは80PSエンジンを積むディナミクというグレードの3ドアだった。外観は日本でも販売されている新型ルーテシアと同じ。室内もほとんど共通だったが、純正のナビゲーションシステムが装備されていた。ルノーの純正カーナビはアヴァンタイムなどで経験ずみだが、反応が素早く、一方通行なども識別してくれ、なかなかできの良いシステムに思えた。助手席エアバッグの解除スイッチがドアトリムについているのも分かりやすい。


エンジンはアイドリングではカラカラというディーゼルらしいサウンドを響かせ、走り出してからもゴーッというガソリンとは明らかに違う音を発する。でも加速は日本仕様のガソリン1.4リッターより全然力強い。ギアボックスがMTということもあるが、18.9kgmという最大トルクはガソリン1.4の12.9kgmよりもルノースポール2.0の20.4kgmに近く、それを2000回転という低い回転で発揮してくれるからだ。


小排気量のターボというと、途中から急に加速が勢いづく扱いづらい性格を連想しがちだ。でも1.5dCiは違う。ターボが効き出すのはわずか1500回転あたりからとかなり低く、力がだんだん盛り上がっていくタイプなので、リラックスして走れる。カーブの手前や追い越しのときもシフトダウンする必要はない。アクセルを踏めばすぐにターボが効き、強力なトルクで力強い加速をもたらしてくれるからだ。
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