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果たしてカオしか変わっていないのか?! 試乗!新型アルファ166

フィアットオートジャパンはアルファロメオブランドのフラッグシップである166シリーズのマイナーチェンジモデルを導入した。日本上陸なった最新166を元オーナーのガイドがチェック!

執筆者:西川 淳



エグゼクティヴ。えんじ色がしぶい
アルファ166には並々ならぬ思い入れがある。同業ではシマザキナオトさんもスゴイが、ボクだって負けていない(否、今乗っていないということでは負けているか・・・)。

モナコで乗ったときには、それなりに気に入ったし、見馴れないカオにも慣れてきた(それでも前の方がいいと思うけれどね)。そして、待望の日本仕様に乗れた、というワケである。

日本仕様には予想通り、従来と同じ右ハンドル+4ATモデルのみの導入となった。エンジンは3LのV6で、本国で新しく導入された3.2Lは来年以降へ持ち越された。グレードは従来とほぼ同じ装備内容のモデルをエグゼクティヴとし、今回新たに3Lながら廉価モデルというべきベースグレードを追加している。

テエグゼクティヴのインテリア。この他にブラックカラーがある
エグゼクティヴの専用装備(つまりベースとの違い)は17インチホイール、メモリー付き電動シート、レザーインテリア、前席シートヒーター、電動ガラスサンルーフだ。これでベースが税込み555.45万円、エグゼクティブが599.55万円ということだから、実質的にはけっこう買いやすくなっている。


何とも残念だったのはICSに何ら進歩もなかったのもさることながら、ATもそのままだったこと。モナコで会ったエンジニアの幹部は“日本向けにスポーツモードを考えている”なんて言っていたものだから、落胆の度合いは大きい。
 
まずはエグゼクティヴに乗ってみる。ボディ剛性が8%ほど向上した、なんて謳い文句はほとんど感じることができない。それよりもやはり足回りのバタ付きと、ATのかったるさが鼻につく見にくいナビ(これはホントに使い物にならない!ボクは3年間で一度も使えなかった・・・)が悪い印象をさらに悪くしてしまう。ちょっとゲンナリした気分でベースグレードに乗り換えた。

これが、いいのだ。このタイヤで初めてわずかにアップしたクルマのしっかり感も“なるほど”と思えてくる。手足がバラバラに動くような感じもないし、非常によくまとまっている。大きなタイヤにパワーを食われることもないので、ホンの少しは思い通りに走ってくれる。物足りないことには変わらないのだが。乗り心地も圧倒的にいいし、静かだ。


よく似ているがMOMO製スポーツシートではない
ファブリックのインテリアは枯れた感じで、いかにもイタリアのええ感じのオッサン風。色気はないが、人生をしぶく過ごしている感が出る。クラシコ・イタリアのスーツを合わせるならベースグレード、ブランドモノでギラギラ決めるならエグゼクティヴか。ちなみにエグゼクティブのレザーシートはMOMOでなくなった。


大きくなった顔立ちで唯一、嬉しいのは“明るく”なったこと。バイキセノンヘッドライトの採用で、夜道でも最新の明るさを手に入れた。このときばかりはニューフェイスであることを素直に喜べた。


V6エンジンは、かったるい低速時を除いて、相変わらず気持ちよく回ってくれている。ダメなのは付近の住人なんだよ、とばかりに自己主張する。やっぱりマニュアルで乗りたいなあ、と思うのは元6MTオーナーのひがみだろうか。

フルレザー仕様は設定されなかったし、期待の3.2L+6MTは来年に持ち越しそう
だ。ならばいっそ、並行輸入で3.2+6MTのTIフルレザーに乗ってしまおうか・・・
。そんなことまで考えてしまう今日この頃だ。
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